EPATAYさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.5

これは......!!!

『ゲット・アウト』『アス』と観てきて、正直ジョーダン・ピールにはバリエーションがなく次作くらいでもういいやとなるだろうなと思っていた。

誠に申し訳ございません。前言撤回手
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かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.2

当時劇場で見逃した今作をグランドシネマサンシャインにて再鑑賞。

圧倒的な作画に改めて打ちのめされるとともに、2013年の映画のテーマが今もなお、というより今の方が強烈に突き刺さるという事実は非常に悲
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女神の継承(2021年製作の映画)

4.7

土着信仰(アニミズム)やシャーマニズムを巡る人間の業による功罪。

まず、巫女とは一体どういうものなのかの説明が非常に上手く、観客に疑心と信頼を同時に与えることに成功している。

そこから後半に差し掛
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

4.0

良かった。

力のある人たちがちゃんと作ったという印象。監督と脚本の組み合わせがベストマッチだったのではないか。

まず、題材的には特段目新しさはなく、記憶を巡る恋愛物もそうだし、障害や病気を抱えた女
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.8

良くも悪くも、よくできたロマンスコメディ映画。

タイムループという要素織り交ぜ真っ当にロマコメをやっていうのは好き。

世界観やキャラクターの人となりの説明もスマートで素晴らしい。

ただ、目新しさ
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.5

猫って演技できるんですね......!!

猫の演技が素晴らしすぎるので、そこだけでも繰り返し見たくなる魅力がある。

映画全体としては、脚本がかなり今泉力哉作品に寄せているため、今泉力哉×城定秀雄の
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愛なのに(2021年製作の映画)

3.9

今泉作品と城定作品が見事に溶け合っていて素晴らしい。

今泉作品のオフビートな空気感のコメディに城定秀雄監督らしい性愛が絡むことで“愛”とは?という命題に新たな解釈を与えている。

起きていることは今
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セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)

3.5

4Kリマスター上映版にて鑑賞。

超超鬼畜胸糞だけど、映画として至極真っ当な作りをしていて根底にある倫理観を信頼できるからか、嫌な気持ちには全くならずシンプルに面白かった。

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

3.6

良い映画だなとは思うけど、映画の核になる部分がブレていて、どこに焦点を置いて見ればいいのかがよくわからない。

ナチスとサッカー、2つがバランス良く混ざっていてテンポ良く展開されてはいるのだが、それゆ
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

4.3

アクションがストーリーにちゃんと寄与していて素晴らしい。

こういうのが見たかったんだよ!という描写をしっかり見せてくれる上に、その小さな積み重ねがラストで弾ける緻密さがある。

今回のプレデターは相
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.0

超平凡。

金がかかっていることだけは誰がどう見てもわかるし、撮影技術の高さも伺える。ただそれが面白さに全く結びついていない。

記号的に配置されたキャラクターとドラマも問題だとは思うが、それよりもア
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カーター(2022年製作の映画)

4.2

誰も観たことのないヤバイアクション映画を撮ってやるという気概に満ちたとんでもない作品。

異次元アクションの見本市みたいで脳が幸せに満ちている。ありがとうございます。

半ゲーム映画みたいな趣で、見
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.5

フェーズ4のラインナップが発表されたときに一番楽しみにしていた作品だったのだが、ちょっと残念な出来だった。

駄作とかワースト級とかでは全然なく、楽しめはしたのだが、ストーリー、ギャグ、アクション、音
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呪詛(2022年製作の映画)

4.5

底意地悪い最高のホラー映画。

POVの手法の使い方も上手いし、とにかく観客を怖がらせて嫌な気持ちにさせてやろうという一心なのが伝わる演出の数々。

特に後半の真っ白い画面の使い方には震えた。

GHOSTBOOK おばけずかん(2022年製作の映画)

1.0

街のデザインなどは凝っているが、おばけ含め魅力に乏しいキャラクターとちぐはぐで薄い脚本。全くワクワクしないし、子どものこと馬鹿にしてない?って思うような脱ピンチアイデア。あいも変わらず愛がなくて、なに>>続きを読む

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.5

“お金をかける”大切さを教えてくれる圧倒的物量による面白さはさすが。ただ前作のダメだったところが今作でもそのまま引き継がれていたのは残念。

前作にはなかった合戦シーンをメインに持ってくることで観客を
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

4.0

観客を嫌な気分にさせようという気概がすごい。グロさで言えば、直接的な描写を避けていたりもしてるので以外とそこまででもない。ただ、飛び散る血の量が半端ないのと、暴力描写のバリエーションが豊富。

後半明
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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

3.8

高校生から大人に成長した野クルメンバーを描くという映画オリジナルストーリーが見事な効果を生み出していて、決してゆるくない社会人ムービーになっていた。

時間はあるけどお金がない学生時代から、お金はある
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.9

“好き”であることに必要以上の意味を持たせず、好きという気持ちが繋ぐ出逢いに終始している優しさは本当に心地が良い。

BLというジャンルをもって、好きであることを恥じる気持ちを描きつつも、じゃあそれを
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.9

古き良きロマコメアドベンチャー!
気持ちを軽くして観られる最高の“ちょうど良さ”

ブラピの“わかってる”使い方なども素晴らしいが今作で最もよくできているのは冒頭の見せ方。

この映画はこういうことが
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.5

中々に攻めたブラックポリティカルコメディだった。

政治家のみならず、何を言っても何が起きても政治に関心がない国民など、全方位を満遍なく皮肉っているのは素晴らしい。

ただ、シンプルにストーリーの求心
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スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

3.1

クリヘムの喜怒哀楽グッチャグチャの演技は良かったけど如何せん脚本が......

情報社会で日々他人の感情に触れる現代。
怒り、感動、興奮、悲哀......様々な事象に対して自分の抱く感情は誰かに作ら
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

“老い”への恐怖と嫌悪、性搾取社会がもたらす悲劇の連鎖を軸にした、疲れが吹き飛ぶ超楽しいホラー映画。

観る人の期待と予想は間違いなく裏切られます。それがあなたにとって良い意味か悪い意味かはわかりませ
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.5

地獄。

楽しい楽しい富裕層の結婚パーティーが貧困層の暴動によって地獄絵図と化すところから、淡々と悪化していく状況を映し出す作劇に、気分が落ち込むどころか、全てが色を失って見える感覚に陥る。

ゴア描
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犬王(2021年製作の映画)

4.3

語られなかった歴史、失われた者たちの想いを掬い救う室町琵琶ロックオペラ。

ハチャメチャに面白かった。野外応援上映とかやってほしい。劇伴生演奏とかだとなおのこと良い。

現代にできることは昔もできたは
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.8

まず劇中アニメの説得力がすごすぎる。
クリエイター系の作品って劇中作のクオリティが作品全体の説得力を左右するくらい重要なのだが、そこに時間とお金をかけてもいられないというなんとも悩ましい部分でもある。
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

Dolby Cinemaにて鑑賞。

さ......最高すぎる......!!
僕はいま、【映画】を観ました。

まず、エンタメとして抜群に面白い。
前作へのノスタルジーがあったと思えば、格段に進化し
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グッバイ・クルエル・ワールド(2022年製作の映画)

2.8

試写鑑賞。

これまでの大森立嗣監督作品とは打って変わってメッセージ性が“ない”意欲作。

監督が思う“かっこいい”を詰め込む。おそらくこれがほぼ全ての映画なのであろう。

実際、ビジュアル面の楽しさ
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.3

悪い意味で“日本人が好きな邦画”だなっていう邦画でした。

胃がキリキリするような素晴らしい演出力の一方で、終盤に行くにつれ“凡”に落ち着いていく物語には「あー結局またそっちなのね」と倦厭する。

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