アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

シング・フォー・ミー、ライル(2022年製作の映画)

3.5

ワニのライルとコンスタン・ウーがキッチンでデュエットするとこが一番良いか(吹き替えだと大泉洋と水樹奈々なのでちょっとすごい)。先回りのギャグで誤魔化していたけど完全にNTR文脈。
ライルのサイズ感に似
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マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.7

社会から外れた男と女が偽りの関係を持って真に心を通じあわせる、王道の面白さ。ラストも道なのが粋だね〜!
会話がずっと面白いし全裸で海から上がってくるジェニファー・ローレンスのパワフルな笑いも素晴らしい
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ニモーナ(2023年製作の映画)

3.9

飛んで跳ねて悪態を付きまくるニモーナが気が狂うほど可愛い。サメの姿で握手を迫るの激萌え。変身による縦横無尽なアクションも彼女の奔放さを引き立てる演出の一貫。
他のキャラはどいつもこいつも(主人公ですら
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哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)

3.7

下男に裸を見せて不気味に笑うカトリーヌ・ドヌーヴ。顔色が完全に死人。

足ながおじさん(1955年製作の映画)

3.0

アステアにあしながおじさんやらせるの、ベストマッチ!

無法の王者ジェシイ・ジェイムス(1957年製作の映画)

3.6

銃弾と炎が飛び交う戦地を走り抜けると吊るされた死体にぶつかる横移動が素晴らしい。
歌により男の伝説は終わる。

南部の反逆者(1957年製作の映画)

3.7

後期ウォルシュにしては相当良い。
イヴォンヌ・デ・カーロの素性が判明してから売り飛ばされるまでのスピード感、やりすぎな嵐の到来からの熱烈なキス、オーパーツですらある古典的な盛り上げ方がガッチリ決まって
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去り行く男(1955年製作の映画)

3.8

広大な牧場だけでなく狭いはずの家屋もシネスコ画面いっぱいに見せきる。椅子がスカスカな酒場の空間処理とか唸らされます。
ボーグナインとの対決後の後悔を湛えるタメの長さも良い。チャールズ・ロートン・jrの
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ロング・デイ・クローズ 長い一日の終わり(1992年製作の映画)

3.5

撮影がすんごく良い。いかにもイギリス映画な冷えたルックス。
地獄か異界につながっているような屋根裏部屋。

囚われの女(2000年製作の映画)

4.6

一向に交わらない・交われない平行線の愛が痛々しい。すりガラスの向こうを撫でるあの仕草!ほぼ死姦な睡姦時のクローズアップのスリルも相当。
闇に塗り潰されたベランダに飲まれるスタニスラス・メラール。『ロン
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アンナの出会い(1978年製作の映画)

3.8

※何故かこれを『囚われの女』だと思ってレビュー投稿してました。
オープニングの固定ショットかっけえ〜!
全編サスペンスフルなショットで構築されているが、特に暗い列車の中をガチャガチャこね回して放浪する
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スペシャリスト(1969年製作の映画)

3.6

テキサス感ゼロの山々で行われる変則ウエスタン。
守るべき市民の傲慢さを描くパターンはよくあるが、まさかの住民全員全裸の尻丸出しで画面を埋め尽くすというやり切り方が凄い。
ズーミングの乱打は全然良くない
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悪魔のはらわた(1973年製作の映画)

2.2

一時間くらいぬるいポルノやられて気絶しそうだったけど、オチのガキの使い方がめちゃくちゃ良い。
ラストショットの死体の配置(ムカデ人間みたいに重なってる奴らやキレイに鎮座してるウド・キア)ワロタ。

狼は天使の匂い(1972年製作の映画)

3.5

準備段階とも言えないようなおっさんたちの遊戯が可愛く切ない。老境のロバート・ライアンって逆に未成熟な雰囲気が醸し出されているのが面白いすね。
犯行シーンが緩いフレンチ犯罪映画まんまで拍子抜け。

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.8

すこぶる安定感のある画面でさすが巨匠(なんてバーホーベンに言うのもなんだかね)と思わされつつ、陰毛も投身自殺した女の死体もきっちり映すとこが偉い。
ラストの暴動のアガりに流されず冷徹な視線は保たれる。
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皇家戦士(1986年製作の映画)

3.3

いきなり護送警官2名が射殺される勢いにワクワクするも敵との対決一つ一つが長い…。名無しの雑魚にそこまでたっぷりアクションやらんでも!
妻子が爆殺されても悲しむ素振りもなく犯人を追いかける真田広之から感
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パンダコパンダ 雨ふりサーカス(1973年製作の映画)

4.1

ジブリ(正確には違うが)最強はパパンダ。汽車の天板を剥がす作画が妙に生々しくて怖いって!

ひたすら楽天的に物が、世界が壊れていく。常識的な倫理観をなぎ倒す様を違和感なく包み込むファンタジーの空気。

インシディアス 第2章(2013年製作の映画)

3.9

起源に遡る構成だが矢継ぎ早にイベントとギミックが仕込まれていてほとんどダレない!ゴール地点をどこどこズラして行くから真相もどうでも良くなってくる(おそらく製作側もそう思ってる)のが面白い。
役に立って
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(2023年製作の映画)

2.5

これ普通にサスペンスで撮ったほうが面白いだろ…と思ったらヒッチコック劇場でやっているらしい。
ベネディクト・カンバーバッチでなく画面を睨みつけるのは構造的には面白い。

アス(2019年製作の映画)

1.1

あまりにもひどい……。この真相の何が怖いんだよ………。

玄関にドッペルゲンガー4人が立っているカットは異様さを纏う間もなく家族へと切り返される。「ここに怪しい人間が4人立っています」という説明的意味
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

2.0

全部段取り臭くて理不尽さに欠けるも、それなりにホラーやろうとしてる辺りアスターよりはマシ…か?
にしても画面の質感の軽さはやばいなー。脱出パートも全然アガらない。ダニエル・カルーヤに必死さも爽快感もな
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

2.0

端正な画面を提示することにこだわりすぎて間延びしているのがまるで怖くない。温度感も0。
火をこんなにも蠱惑的に撮れない人間はホラーやるべきじゃない。
妹のふてぶてしいブサイク顔に+.0.2

ミッドサマー(2019年製作の映画)

1.7

旅の直前に「君が家族なくした気持ちわかるよ…」みたいなこと言われると、わざわざトイレに駆け込んで泣き出すシーンを入れ込んでるの、クソすぎんか。一々「私は精神病んでおりますの〜」を挟んでくる説明のクドさ>>続きを読む

オレゴン大森林/わが緑の大地(1971年製作の映画)

3.9

旧態的価値観で生きざるを得ない男たちと社会の戦い。パロディではなく、その時代を生きてきたから撮れるアメリカ映画。
伐採シーンの迫力だけでずっと見てられる(流石にホークスほどではないにしても)。

友が
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃアクション映画だった。反復と差異で変化を見せる構造以前に、日常的な家事を運動として丹念に捉えきっていることに凄みを感じる。
アパートの玄関の奥にエレベーターがあることで、帰宅してもなお待た
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草原に抱かれて/へその緒(2022年製作の映画)

3.8

認知症で完全に無垢な存在となった母親がときおり見せる無邪気さと温かさが泣かせる。羊飼いの男が主人公の握手は跳ね除けるが母親からのハグには笑顔を浮かべるので何故か泣いてしまった。草原をステップする母親の>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.9

アクションが全編通して3度とかなり抑制的だが、今作だけでなく前2作も含めてタメに徹しているかのような構造。冒頭のデンゼル・ワシントンが完全に悪役な立ち振る舞いで興奮するし、これがあるから後々の爆発する>>続きを読む

無双の鉄拳(2018年製作の映画)

3.5

妻が誘拐されるまで40分、マ・ドンソクが暴れるまで1時間かかるのは遅すぎるが、マ・ドンソクの暴れっぷりはめちゃくちゃ気持ちいい。昨今のCQC風アクションを軟弱とあざ笑うかのようなこのパンチの重量感たま>>続きを読む

土砂降り(1957年製作の映画)

3.8

昭和のどん底家庭映画。男も女もぶっ壊れそうになって突然叫ぶ。叫ぶしかない。
佐田啓二のみすぼらしいこと!横切る列車の煙で別れた男女が同じく列車が横切るときに心中する。沢村貞子が死ななかったのはたまたま
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野性の少年(1969年製作の映画)

3.7

ブルーレイで見たらあまりの美しさに腰抜かした。白黒でも素晴らしいアルメンドロス…!
ほとんどサイレントな冒頭からジャン・ピエール・カルゴルの運動が捉えられる。太鼓や白線引きの反復の多幸感。

城市特警(1988年製作の映画)

3.7

人体着火!車ではねる!ドラム缶にぶつかって爆発!のコンボがいい調子〜。
停止したエレベーター周りの銃撃戦とアクションが図抜けている。高低差の行き着く先がワイヤーにまきつかれて首がすっ飛ぶ!
ラストバト
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冷たい水(1994年製作の映画)

3.5

車から降りて冬の道を二人で駆けるシーンの時間の書き方が良かった。