紅茶さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

紅茶

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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.5

小さな村という籠の中から飛び出した悪ガキ4人が冒険に出るというノスタルジックな気分になれる作品。馬鹿なことをする楽しさや年上に勇気を振り絞って立ち向かう様は危なっかしくも勇ましく「少年時代」というもの>>続きを読む

ホムンクルス(2021年製作の映画)

5.0

トラウマがホムンクルスとなって見えるという設定から好みの作品だった。映像表現の端々に見えるミレパの芸術性が良くその美しくも禍々しい「心の傷」を見続けるという世界観がとても良かった。

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

5.0

本物の「学生と討論」を見た気がした。お互いが揚げ足を取り合ったり論破しようとする現代のつまらない討論よりも有意義で面白い時間だった。これが行われた場所で今も彼らの言霊が泳いでいると想像するととても感慨>>続きを読む

何者(2016年製作の映画)

4.0

就活が近いうちに見るんじゃなかった。色々な人の「寒い」行動がどれも自分を保つためでとてもリアルで、冷ややかな目線がこちらに向いてくるのではないかと不安になる作品だった。「自分の中にあるうちは何だって傑>>続きを読む

ハロウィン(1978年製作の映画)

3.4

リアルな狂気的殺人犯という感じであくまで人間の範囲を超えないから移動経路が予測できるという点ではあまり怖くなかった。
というか、多分おばあちゃんがロックでカッコ良すぎるところにばかり目がいっていたせい
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ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

5.0

空耳を聞こうと思ってみたら、考えさせられる作品だった。ヨボヨボで覇気など微塵も感じられず、どう見ても絶望的な状況なのにそれを狂信でもないただの好奇心だけで最後まで同行しようとする主人公に若さだけでは済>>続きを読む

ハード・ターゲット(1993年製作の映画)

5.0

アクロバティックに動く長髪イケメンマッチョマンのホットなクールさに見惚れてしまう99分だった。殺し屋集団の銃撃や爆弾を蝶のようにひらりひらりとかわし、蜂のように適格に相手に攻撃を与える。「こういうので>>続きを読む

理由なき反抗(1955年製作の映画)

3.8

そこに理由がないわけではなくて、「言葉に出来ない」だけなんだよなと感じた。それはどれだけ不自由なく過ごしていても起こりうるもので些細な苛立ちの積み重ねが気持ちの急激な成熟によって増幅されて爆発してしま>>続きを読む

現金に体を張れ(1956年製作の映画)

3.1

結果はわかりきっていたけれどそれでもハラハラさせられる展開で見ていてとても楽しかった。何かビックプロジェクトをこなす時は色恋沙汰を持ち込むなよ...とは思うがギリギリの生活を抱える者たちの中には異性に>>続きを読む

サクラメント 死の楽園(2013年製作の映画)

3.3

「カルト宗教の集団自殺」という点でみると恐ろしく感じてしまうのかもしれないが、私はどちらかというと可哀想だなと感じた。作品の中で彼らは記者の訪問がなければ教祖の暴走で死ぬことはなかったのだし、仮初の幸>>続きを読む

闇のあとの光(2012年製作の映画)

3.3

不思議な作品。微睡の中にいるようなぼんやりとしたカットや確かに美しいのだけどなぜその場所を撮ろうと思ったのかわからないシーン。夜中に現れた赤く発光している謎の悪魔。全てがよくわからないまま、不幸だけが>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

5.0

スライドショーのような静止画の連続と淡々としたナレーションというはじめて見るタイプの映画ですごくワクワクした。他の映画が使っていない方法で撮影することによってCGでも再現が難しいSFの世界を表現するこ>>続きを読む

ドーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.5

超王道なゾンビ映画。ゾンビ映画におけるあらゆるテンプレがこの作品で見られるし、当時では見られなかった走るゾンビも登場している。ただ、ゾンビが映画のビックジャンルである昨今では個性を見つけるのが難しいか>>続きを読む

遠すぎた橋(1977年製作の映画)

3.3

戦争をするにあたっていくつかの商業が関わってくることがあるが、マーケット競争にこだわりすぎると大失敗を起こすという良い教訓になった。
人同士で戦う以上、補給や人員のことを考えずに進むといつかは負けてし
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13日の金曜日(1980年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

これを見るだけでは「13日の金曜日が怖い」とはならなかったけど第一作目としては面白かった。ジェイソンが襲いに来るわけじゃないのな...。

ラストのシーンはビックリした

蝿の王(1990年製作の映画)

4.4

「人は生まれながらにして善かそれとも悪か」という昔から続く議論をこの作品を見て「どちらでもなく染まりやすい透明なものなのではないか」と考えた。
見えない恐怖に打ち勝つために凶暴になることも時には必要な
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.3

確かに彼女は何の罪のない8人の命を奪った。しかし、罰せられるべきなのは彼女だけなのだろうか?彼女もまた、罪などなかったのに虐められたり虐待を受けたりした。彼女が殺した8人と同じく彼女もまた無作為に選ば>>続きを読む

サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

3.0

インドのダンス映画のような常に明るくコミカルな映画かなと思ってみたので物語の人生の不平不満からくる陰鬱さや人種差別や社会格差といったダークな人間同士の壁が如実に現れていて驚いた。だからこそ夜にディスコ>>続きを読む

三つ数えろ(1946年製作の映画)

3.0

おきまりのバードボイルドもののはずなのに話のスケールが大きくなっていくにつれて登場人物の相関図が複雑になっていき難しくも引き込まれる内容だった。回収されていない伏線や謎も多く続編のありそうな感じだった>>続きを読む

ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

4.1

「死んでしまったものは二度と生き返らない。帰ってきても、それは私たちの知っているものとは違うものだ」ということを教えてくれる作品。と言っても、突然愛する家族を失ってその子が生き返るかもしれないという条>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

5.0

ところどころスプラッタでグロテスクなんだけどそれを補うハードボイルドなロボコップがカッコよかった。最初は「人間をベースに作る必要あるか?」と思ったけれどAIの合理的判断と人間の情混じりの判断のどちらが>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

3.8

死にたいけど死にたくない。自分殺しの依頼をしたけど殺されたくない。矛盾しているようできちんと繋がっている葛藤を面白く表現していた作品だった。
依頼のキャンセルという本来簡単な解決法が潰れてしまったこと
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.3

クズ男を殺鼠剤で殺したところまでは復習劇っぽかったのにそのすぐ後に関わりのなかった酔っぱらいの酒にまで殺鼠剤を入れたあたりから人を殺すことの躊躇がなくなってて「無敵の人」感が出ていて面白かった。
親た
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

5.0

世界観の構築をメインとしていた1とは異なり2はアクションと人間ドラマに力を入れていたこともあってものすごい名作になっているなと感じた。同じターミネーターでも役割が異なればそのキャラの印象が大きく変わっ>>続きを読む

ターミネーター(1984年製作の映画)

5.0

2を小さい頃見ていた時に「あれ?シュワちゃん敵なの?味方なの?」となっていたためはじめから見ることで設定を理解することが出来、色々と腑におちた。
ムキムキマッチョマンが何も言わずに自分を殺しに追いかけ
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貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)

3.3

「なんやこれぇ...」な作品だった。
確かに種類の違うバケモノ戦わせてみたらどちらが勝つのかは一度は考えたことがあるがマジでやるとは思わなかった。ギャグ要素多めだがやる時はしっかりやるのが良かった。
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時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!(1993年製作の映画)

4.5

生活するためにお金を稼ぎながら、誰よりも善良でいることの難しさを感じられた。
生きていこうとする必要のない天使だから出来ていたことが生を受けてしまったせいでできなくなってしまった時の顔が、見ている私ま
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.5

人に親切にしたり子供をしっかりと愛したりと優しい面も見せつつ、強盗や殺人といったやる時はしっかりとやるバードボイルドなところがメリハリがあって良かった。

ショーケースに道路標識投げ込んでぶっ壊すシー
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

2.9

「貧しい労働者の恋愛」というとあまり良い印象は抱けない。何かの一発逆転劇もなければロマンチックな逃走劇もない、つらつらとフィルムだけが回っていくだけのシュールな恋愛映画に私はうまく感情移入出来なかった>>続きを読む

モンスターハンター(2019年製作の映画)

3.6

簡単に言うと異世界転生モノ。リオレウスの細かな造形やディアブロスの細かな生態の再現がしっかりしていてモンスターがとにかくカッコよかった。
化け物にとりあえずRPGブチかまそうとするのは万国共通なんだな
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浮き雲(1996年製作の映画)

3.5

淡々と襲いかかる不幸の連続が創作上のこと、他人事は考えられず、いつかの自分にも十分おこりうることだと考えると「可哀想」で終わらせることは出来ないなと感じた。
どれだけ不幸に抗っていても必ずしもそれは報
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アタック・オブ・キラートマト 完璧版(1995年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

バカ映画すぎて笑ってしまった。
遊戯王のキラートマトみたいなのが襲ってくるのかなと思ったら大玉転がしの球のようなやつと普通のトマトばっかりでさすがのクオリティだったな笑
トマトが攻撃をしかけてくる時に
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まわり道(1974年製作の映画)

3.0

自分の人生を見つめ直すための旅なのに、意味のない回り道をしてしまう。詩や夢で孤独を憂いてはみるものの、それは誰にも響かない。憂鬱であり退屈な人生を作品全体を使って表現している作品なのではないかなと感じ>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

5.0

有名なシーンを見たくて視聴したら意外なところの元ネタ(レディ・プレーヤーとか)があって過去に見た作品と繋がってワクワクした。
ビックリ系の映画というよりもサイコスリラーという方面のほうが強くそのおかげ
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.0

情報量が多いけれどすんなり頭に入ってくる作品。ネオの物理的にありえない動きが「覚醒したチート系主人公」っぽくてその動きに違和感を与えない仮想現実という世界観が見ていて楽しかった。
これが24年前かよ.
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

4.0

「実際にポケモンがいたらこんな世界になる」という仮想が細部まで作り込まれているポケモン愛に溢れた作品だった。
ストーリーはとてもシンプルで子供でも見やすくピカチュウはおじさんだった。