もんさんの映画レビュー・感想・評価

もん

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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.7

熱い話だった。制作をまたしたくなる。
自分が演出をやっていた頃のことを思い出して、また何かを作りたくなった。
前だったらその場にすら立てなかった(立てていない)自分を憎んだと思うが、今ポジティブにこの
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.8

あと一歩だったはずなのに。
というより、すでに一歩を踏み出せていたはずなのに。
環境を仕方ないで済ますことはできないが、今いる環境自体を良いものに変えることは相当難しい。時間も労力も大量に消費したとて
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さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

3.9

母の愛の物語。
親になったことはないから親の目線では見られないが、母にとって自分が記憶を紡ぐ糸であったなら幸せ者。
伝えられるうちに伝えよう。もらった分は返せずとも、もらったことの感謝を。

違国日記(2023年製作の映画)

4.0

2人のただの親戚でも親子でもない家族の絆(?)の物語。でもそれだけではなく、子供だからこその良さと大人だからの良さみたいなものが描かれていて、なんだか憧れと懐かしさと寂しさを感じた。
特に高校生のあの
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.7

現実なのか、物語の中のフィクションなのか。登場人物にも視聴者にもわからないまま話が進んでいくところはある様でない気がする。そこに面白さを置いているからこそ、それ以外の部分での共感みたいな部分は薄めな印>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.9

吉田恵輔はこんな作品も創れるのか。
この人は人間の嫌な、汚い部分を描くのが上手いんじゃなくて、人間の心の機微を描くのが上手いんだと実感し、反省。
話自体に大きな波があるわけではないが、飽きることの無い
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不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

期待してた程のものではなかったかなというのが正直なところ。
序盤は何が起こっているのかわからなすぎて(いきなり人力車乗って帰るとか)、とんでもないB級映画を観に来てしまったんじゃないかと思って後悔した
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.3

川村元気作品そこそこ好きだと思ってたけど、これは何とも言えない感じだった。
テーマとか設定は全然嫌いじゃないし、むしろ好きな方なのに、登場人物をあんまり好きになれず、結果的に深い感情移入に至らなかった
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市子(2023年製作の映画)

4.2

映画館で観ておけば良かったと思わされる良い映画だった。
彼女の犯した罪が許されるわけではないが、何が正解だったのかはわからない。
ずっと違う人の人生を生き、自分が自分であることを否定する毎日。生活は荒
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パレード(2024年製作の映画)

4.0

綺麗な作品だった。映像美で魅せてる作品だから劇場で観たかったとは思う。
どうしてもファンタジーだから、設定が曖昧というか甘いところはあるけど、それでもいい作品だった。
遺された人たちの悲しみに触れるわ
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.8

普段ホラー観ないけど、けっこう楽しめた。
まぁ純粋ホラーではなく、ハラハラ大冒険を主人公と一緒にしてる気分だけど。
犯人が何故そういう事件を起こしたのか、その奥に何があるのかみたいな部分には1ミリも言
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ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

4.5

青春そのものだった。
始まりから終わりまで何回涙を堪え、そして流したかわからない。
なんでもないようなシーンの一つ一つが光って見えた。
最後の一点、あの演出は映像作品にしかできない。漫画とはまた違う感
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.6

まだ少し肌寒い春の昼下がりのような、やさしく温かな映画だった。
怒涛の展開や強いメッセージ性があるわけではないし、すごく共感できるわけでもないので、物足りなさはあるものの、見終わったあとにじんわりと広
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空白(2021年製作の映画)

3.8

負が伝染し、連鎖が起こる。
少しずつ疲弊し、壊れていく。
いろんなことが積み重なり、悪い方向へ加速していくが、それはやがて止まる。
全員が痛ましい現実を引き寄せてしまった責任の一端を担っているという罪
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.1

笑いあり涙ありのとてもいい作品だった。
タイムリープ物(時間移動系全般)は面白いけど、作り込みが甘いと破綻が生まれたり、無理矢理終わらせたりする作品も比較的多い中で、コンパクトにうまくまとめてるなと思
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.8

難しいな。苦しいな。
人間関係不得意というか社会不適合というか発達障害というか。まあ言い方はなんでもいいんだけど、社会で生きるのはかなり難しいだろうな。みんな難しいと思いながら生きてるけど。何を考えて
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僕の好きな女の子(2019年製作の映画)

3.7

個人的にすごく刺さりそうな話だなと期待し過ぎてしまったところがある。実際加藤の気持ちは少し恥ずかしいくらいにわかったし、ああいう気持ちになった実体験もあるけど、刺さる描写が少なかったかなという印象。も>>続きを読む

舟を編む(2013年製作の映画)

4.0

鮮やかではないけれど、温かさと柔らかさを感じる映画だった。
言葉の海を渡る舟を編むという表現がすごく好き。自分も言葉を大事にしている(つもり)なのに、自分の心を表現する言葉が見つからないことがよくある
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正欲(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

「あっちゃいけない感情なんて、この世にない。」って言葉はよく自分も考えるから、その通りだなと。自分もマイノリティな部分で生きづらさを感じたことがある身として、強く共感する。でも彼らの生きづらさと自分の>>続きを読む

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.8

映画館であんなに笑い声が聞こえてくる映画も珍しいなって感じるくらい、笑いどころはココっていうのがわかりやすい映画で、楽しい気分になれた。
坂間家がメインだから山路とかまりぶ自身の話が薄目なのがちょっと
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.9

話自体にリアル感があるかはさておき、ミステリと言う勿れっぽさがちゃんと出ているよい作品だったと思う。
久能くんが熱い男じゃない(つめたいわけでもないけど)からこそ、あのクサイセリフが嘘っぽくなくて、ち
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.5

タイムループものでコメディっていうのは中々なくてありなんじゃないかいう気はした。しかも2分間でループするから、展開が早くて飽きることはなかったし、展開の予想も全部はできなかった。ただそこから何か考えさ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

正直何回観てもこれが何を伝えたい作品で、それが何のメタファーなのかとかはわかる気がしない。でも、まぁ理解するより感じろ的なことなのかなと解釈することにした。
以下、とりあえず感想書けそうなことを羅列し
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リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.7

抽象劇を観ている気分だった。
正直20%も理解出来ていない気がする。
登場人物たちの行動や感情が所々理解できないし、共感はあまりない。でも、理解はできるみたいなところもある。
きっと刺さる人には刺さる
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君は放課後インソムニア(2023年製作の映画)

3.6

とにかく森七菜がかわいい映画だった。
原作を知ってるわけじゃないけど、きっと森七菜にぴったりだし、森七菜の魅力が伝わるような役だと思う。
ストーリー自体はキャラクターが全体的に物分り良く、ご都合的な部
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.2

映画館で観てるから、2度目の視聴。
自分の置かれてる立場、状況が変わったからか、見え方も受け取り方も全く違うものだった。
きっと恋人がいる人もいた人もどこかしら刺さるんじゃないだろうか。始まりがあれば
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ああ、いい映画だ。流石としか言えん。
中盤までは想像もできないあの終わり方素敵だな。あれがハッピーエンドとかそういうことじゃないけど、考えさせる余韻とささやかだけど確かな希望を我々に与えてくれる。
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銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

3.8

ストーリー自体はノンフィクションなこともあって、そこまですごく面白いわけではない。でも、親がどんな気持ちで子供を育て、その子供が自分たちより先に亡くなっていく辛さが伝わってきて、6回くらい泣いてしまっ>>続きを読む

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

暗くて誰も報われない話とかけっこう好きだけど、この作品はそうでもないかな。
ストーリーやキャラクターの設定も、展開もありきたりで予想できてしまうし、ほとんどどのキャラクターにも魅力を感じない。余韻も残
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.7

吉田恵輔監督らしい物語の展開の仕方は好き。前半はコメディ要素多めで、何なら笑ってしまった。そこから中盤にかけてガラリと不穏になり、グロい描写のオンパレード。
全体として、犯人がどうしてこうなってしまっ
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Winny(2023年製作の映画)

4.0

実話をもとにしており、完全なるサクセスストーリーではないことが、この世の中が理不尽で切ないものであることを映し出していて、とても意味のある作品だと思った。
裁判の最後に語った言葉こそが本心であり、その
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

誰か実在の人物の人生を描く映画は最近よくあるけど、これはスピルバーグ自身が脚本を書いているという点でそれらとは一線を画していると思う。ラストまで観れば分かるけど、これは両親に向けたメッセージを映画とい>>続きを読む

エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最後のシーンを何で終わらせるのかを考えながら見てたけど、恋愛シーンで終わるのか。主人公が閉館後のシアターで映画を観るシーンで終わるかと思った。
光と闇。みたいなよくある感じなテーマな気はするけど、普通
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.7

なんか苦しかったな。最後は特に苦しかった。何としてでも会いに行きたかったのか。父親の役割にはなれなかった凪ちゃんの心に残りたかったのか。新しい父親が凪ちゃんを守っている姿を見て、心に区切りをつけたかっ>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

今泉作品はやっぱりゆっくりとした流れを感じられて、とてもいい。ゆっくりと優しくないけど温かく、湿っぽい。
世間とか、一般的に正しいとされるものとか、偏見とか。そういうものじゃなくて、自分の前にいるその
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そばかす(2022年製作の映画)

3.8

自分がアセクシャルでアロマンティックなわけではないが、結婚や恋愛が正義という考え方や、マイノリティは間違っている(あるいはマジョリティよりもぞんざいに扱っていい)という考え方は好きではないので、そうい>>続きを読む