渡辺智子さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

難しい映画、パニック障害でマザコンのおじさんの妄想だと解釈したけど違うかな。周りの人も光景も変すぎる。不条理コメディというか。おかしな世界という意味では哀れなる者たちと双璧かも。この映画嫌いではないよ>>続きを読む

フッテージ(2012年製作の映画)

3.1

フッテージとは未編集のフィルムのことらしい。犯罪ノンフィクションライターが一家心中事件のあった事故物件の家に事件を題材にした新作を書くために越してくる、家族には事件のことは内緒で。屋根裏にあった8ミリ>>続きを読む

テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

3.8

悲劇が続くガサ情勢から考えると甘い話と思わざるを得ないけど。それを承知のうえで鑑賞。イスラエルでも人気のパレスチナ系のメロドラマテルアビブオンファイア。その現場でインターンとして働くサラームはある日検>>続きを読む

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.0

何年かぶりに鑑賞、前衛的な表現やパロディー精神などその後のアニメに大きな影響を与えたのが分かる。ジブリなども刺激を受けたのではないか。これはうる星やつらじゃないという意見もあるけどあたるとラムの関係性>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

画像が荒くなってるように見えるのはケイコと同じく16ミリフイルムで撮影されてるから。音楽も最小限で町のノイズがいい効果をあげている。PMSの藤沢さんとパニック障害の山添さんの交流を描く、町工場の事務所>>続きを読む

彼女はひとり(2018年製作の映画)

3.3

大学の卒業制作らしいけど学生映画と
は思えない出来、一人の病んだ高校生の心情を描いた作品。自殺未遂から生還した澄子は同級生を脅迫し始めるが・・・。彼女の心の動きがあまりわからないのが残念だけどラストの
>>続きを読む

マチネー/土曜の午後はキッスで始まる(1993年製作の映画)

3.8

1962年キューバ危機で世界が固唾をのんでた頃フロリダのキーウエストでは子供達が映画マントの上映を楽しみにしていた。B級映画愛に満ちた傑作コメディ。映画のマントと映画館の子供たちの熱狂とリアル核戦争の>>続きを読む

スリザー(2006年製作の映画)

3.8

またしても地球侵略もの、かなり昔の映画なのだけど今でも十分面白かった。隕石に載ってやってきた宇宙生物に乗っ取られた男がみるみる怪物化していく、あっこれは昔のSF映画原子人間のパロディやん。しかしかなり>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.1

実際に起こった北海道警のスキャンダルを描いた実録映画。警察の得点制の弊害。柔道の腕を買われて警官になった綾野剛が銃器対策室に配属され銃器を押収するため自作自演の拳銃🔫押収を行っていく。遂には拳銃押収の>>続きを読む

“それ”がいる森(2022年製作の映画)

1.9

昔のアメリカB級映画ぽくて良かった(笑)it came fromナントかみたいな。ホラー映画みたいな予告は詐欺だけど、本当に一部のマニアには受けそうです。モンスターも一部で有名なとかげ型なあいつみたい>>続きを読む

ジャズ・ロフト(2015年製作の映画)

3.8

ロフトというのは倉庫とかを改造して住居やスタジオにした建物のことらしい、映画ミナマタでジョニー・デップが扮した写真家のユージン・スミスが日本に来る前に住んでいたロフトは仕事場兼スタジオななっていたがい>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.9

漫画は読んでないけどアニメのシーズン1を途中まで観ましたがほぼ同じところで終了。アニメについてはほぼ忠実な映画化でした。旅順の場面や小樽の街などよく再現されてました。アクションや熊の描写も悪くなかった>>続きを読む

オスカー・ピーターソン/オスカー・ピーターソン:ジャズ界の革命児(2020年製作の映画)

3.1

日本ではマイルスやコルトレーンがみたいなシリアスなジャズ?が人気なのでこの方はあまり評価されてないけど海外じゃ巨匠の一人です。本人のインタビューも含めたドキュメント。バカテク、はや弾きの印象が強いけど>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

外科医によって自殺した女性に赤ちゃんの脳を移植され復活した女性はベラと名付けられ外科医のところで育てられるが。好奇心の赴くままに冒険の旅に出る。旅を通してRPGの主人公みたいに成長していく。画面もカメ>>続きを読む

暗闇でドッキリ(1964年製作の映画)

3.4

ピンクパンサーで人気キャラになったクルーゾー警部を主演にした外伝作品で良いのかな。クルーゾーに、悩まされる上司ドレフェスや怪しい日本人ケイトーが出てくる。コメディアンのピーター・セラーズの本領発揮でボ>>続きを読む

誰も守ってくれない(2008年製作の映画)

3.8

警察には実際犯罪容疑者家族の保護のマニュアルがあるらしい。幼児殺人事件の容疑者の妹を警護する命令を受けたわけありの刑事は彼女をメディアスクラムや野次馬から護るのだが敵にはネット民もいたのだ。刑事の過去>>続きを読む

金環蝕(1975年製作の映画)

4.0

政治と金の話は今に始まったわけではない。自民党、いや民政党の総裁選で多額の現金が飛び交いそのお金を工面するためゼネコンから献金を受けれるようにダム工事の入札に不正が行われる。不正は噂にのぼり総理夫人ま>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

今年初めての映画館での鑑賞、原作は読んだことないですが良い意味でお気楽に観れる映画でした、漫画原作なのでファンタジーぽいのですが合唱部部長にヤクザが歌の指南を頼むというバディ物コメディ。部長の岡の指南>>続きを読む

攻撃(1956年製作の映画)

3.9

戦争映画の傑作、スピルバーグは絶対観てるだろう。無能な指揮官敵より怖いという話。反戦映画かというとちょっと違うがアメリカ軍の内部の暴露したためアメリカ軍の協力を得られなかったらしいけど最後の市街戦はな>>続きを読む

私の少女(2014年製作の映画)

3.9

別の似た題名の映画と間違えたけどなかなか面白かった。地方の漁村に赴任したわけアリの警官ぺ・ドゥナが虐待されてる少女を匿うところがら始まる物語。LGBTQ、いじめ、差別、子供虐待、外国人労働者、格差社会>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.0

人間の嘘を描く西川美和監督作品、ここでも売れっ子作家の衣笠幸夫が浮気の最中に旅行中のバスの事故で奥さんを亡くす。実は夫婦仲は冷えきっていて葬儀の時にも悲しい「ふり」をする事しか出来ない。同じ事故で亡く>>続きを読む

新仁義なき戦い 組長最後の日(1976年製作の映画)

3.5

尼崎の風俗嬢殺人事件から端を発した米元組と河原組の抗争は上部団体の全面戦争に発展しそうになるが、実録路線というより昔の任侠映画みたいに小さな組が上部に反乱を起こすみたいな映画、ラストも日本暴力団組長の>>続きを読む

夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.9

新しい小料理屋が失火で全焼、経営者の夫婦は諦めきれずあるきっかけから詐欺でお金を巻き上げて新規開店資金にしようとする。阿部サダオがそんなに持てるかと最初はあまり乗れなかったけど後半から凄くおもしろくな>>続きを読む

毎日が夏休み(1994年製作の映画)

3.8

クレジット高橋ひとみが前で風吹ジュンが止めなんだと感じ入ってしまいました、どうでもいいけど。大島弓子さんの漫画原作の映画、原作は読んだことがありません。義父が会社を退職。娘はいじめで登校拒否。母親には>>続きを読む

ディア・ドクター(2009年製作の映画)

4.0

鶴瓶さん主演で題名からしてコメディかと思ったけど、そういう要素もちょっとありつつもシリアスな人間ドラマになっている。ある僻地の村の診療所の医者伊野が突然失踪、事件に巻き込まれたと思った村人は警察に届け>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

3.9

母親の法事に帰ってきた東京でカメラマンやってる弟、地元で家業のガソリンスタンドをやってる実直な兄、弟の同級生の智恵子がスタンドで働いていた事から事件が起こる。後半は裁判劇になるのだが一見気の弱そうな兄>>続きを読む

さよなら渓谷(2013年製作の映画)

4.0

真木よう子さん目当てで鑑賞、原作は吉田修一さんで、悪人、怒り、楽園とか犯罪を通して人間を描く作家。本作もレイプという性犯罪の無惨さを描く。が犯人の1人と同棲する被害者の話。幸せになるために一緒になった>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.9

見逃してた映画、またまた銭湯の映画です、原作は漫画なんだけど未読。銭湯を夫と切り盛りしてたかなえ(真木よう子)
ある日夫の悟(瑛太)が突然失踪した。銭湯組合に紹介されたという堀(井浦新)が現れる、おば
>>続きを読む

女優は泣かない(2023年製作の映画)

3.8

スキャンダルで干され気味の女優が故郷の熊本で旅のドキュメンタリーを撮ることになるがやってきたスタッフは若い女性のディレクタ一1人だけだった。幼馴染みのタクシー運転士と共に番組を作る珍道中が始まるみたい>>続きを読む

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

3.8

レナード・バーンスタインは作曲家で指揮者でピアニストでMCでもある種の天才でそしてゲイでもあるのだが彼と結婚したフェリシアとの物語。中々凝った映画で二人の出会いのシーンが白黒で画面は狭くなるカラーにな>>続きを読む

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

3.6

新作が公開中のスタジオポノックの前作。元ジブリの人達が作ってるだけあって物凄い影響下にあるアニメだ、猫が出てきたりして魔女の宅急便ぽいけどメアリは魔女じゃなくてたまたま魔法の力を得ただけで最後はその力>>続きを読む

フラガール(2006年製作の映画)

3.9

久々の宮﨑あおい優映画
実話を元にした昔の話、鉱山が縮小されていくので観光の目玉にハワイアンリゾートを建ててフラダンスを売り物にしようと東京から講師の松雪泰子を呼び地元の娘さん達でフラダンサーズを結成
>>続きを読む

ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

3.0

禁じられた遊びのもとネタか、スティーブン・キングの小説の再映画化、小説も最初の映画化も観てないけど死者を甦らせる墓場、禁忌を犯してしまった家族の末路。道徳的な話はアメリカホラーの特徴かな。想ったよりは>>続きを読む

蒲田前奏曲(2020年製作の映画)

3.5

蒲田行進曲ではなくて⁉️と観てみたらある女優を狂言回しにした連作短編というか、古川琴音、伊藤沙莉、福田麻友子、瀧内公美ら多彩な女優が共演、テーマは女性の生きずらさを描くが女優陣が普段やらないような役を>>続きを読む

蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.8

娘の結婚を控えた明智家、おじいさんがちょっと認知症だけど普通の家族にみえるが。おじいさんの死をきっかけに破綻が明らかになる。突然帰ってきた胡散臭い長男によってさらに加速されるが・・、かなり昔の作品だけ>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.0

同棲相手の市子に結婚を申込んだら涙を流して喜んでくれたのに突然失踪した。彼女の後を探して行くうちに意外な事実が明らかになる。既視感のある話なのだけど法律の不備、ヤングケアラー、性加害、貧困化などの要素>>続きを読む