ユーキさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

吸血鬼(1932年製作の映画)

3.8

幻想的な雰囲気、浮遊感。

話の筋がよく分からなかったところもあるけれど、独特の撮影美、恐怖があった。

ちゃんとした解説を聞いてから再鑑賞したい。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

フィンランド・ヘルシンキの片隅で、孤独を抱えそれぞれ生きる中年の男女。

貧困/アル中/戦争など、閉塞感のあるままならない社会だけれど、最後には枯れ葉のようなささやかな希望と愛が残る🍂

細やかで軽い
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

役所広司演じる無口なトイレ清掃員の、穏やかな日常、ささやかな幸せ。

一見同じことの繰り返しで、劇中何か大事件が起きるわけじゃない。
でも世界は木漏れ日や水面のように揺らめき、少しずつ変化していて、同
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.8

🍫🎩🦯

ウォンカが大衆にチョコを振る舞うシーンなど、目を引き多幸感のある展開や美術装飾は所々あったものの、ミュージカルの楽曲があまり刺さらず、またウォンカらが悪役達に打ちのめされるダウナーなシーンの
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欲望という名の電車(1951年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

タイトルからの予想とは全然違う方向に展開していった。

悲惨な境遇により精神崩壊していく女性の話。

市子(2023年製作の映画)

4.0

突然失踪してしまった、杉咲花演じる女性、市子。
彼女がファム・ファタール的な振る舞いをするようになった背景。

社会制度の隙間に落ち、それでも幸せを求める切望感と責任感。

大阪という舞台設定もあり、
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.2

多動症の少女から見た戦前戦中、銃後の暮らし。
徐々に移り変わる時代の雰囲気と、並行して描かれる子どもたちの成長。

自由やありのまま、特性の違いを尊ぶ幸せな学園の暮らしが、軍国主義や全体主義に塗りつぶ
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

不況下のフィンランドで、同時期に失業してしまった夫婦。

職探しの苦闘と、ささやかな幸せ、愛の形。

決して華やかではないけれど、柔らかな優しさが心に遺る作品。

結束バンドLIVE 恒星(2023年製作の映画)

4.1

音響設定の問題か高音がキツいと感じることは多々あるものの、楽曲の良さやライブの盛り上がりは本物。

コロナ以降足が遠ざかってたけど、またライブハウス行きたいな。

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.9

瑞々しい思春期の少年たちによる、親密な関係、繊細な感情。

彼らのユートピアに外部から安易なラベルを付けることで、訪れてしまう悲劇。

遺された少年の心の中に渦巻く、罪悪感と喪失感。

美しさと残酷さ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

父娘の夏休み旅行。
それを撮影したホームビデオが二十年越しに繋ぐ、二人の想い。

中盤までの、僅かな違和感が有りつつも淡々とした何気ない展開に、多少退屈さも感じたけれど、クライマックスの『アンダー・プ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

目玉おやじの過去、鬼太郎誕生の秘密。

妖怪との戦いではなく、昭和30年代の閉鎖的な村と因習、そこで権力を持つ者たちの醜悪さをベースにした話運び。

『犬神家の一族』や『Fate/stay night
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.0

構図や配色といった撮影がキレキレ。

町山さんの解説付きで鑑賞。

以前早稲田松竹で観たことがあったけど、上映前後の解説により補助線が引かれる事で、作品性をより理解できた。

『普通』『正常』『ファシ
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.1

人生に不満や不条理を抱えた2人のラブストーリーと思いきや、予想外の方向に転がるシナリオ。

事実と伝言と解釈は必ずしも一致しないものだし、その中で何を信じるかで人生は決まる。

分かりやすい意味や理由
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

終戦直後を舞台に、ゴジラとしての原点回帰かつ王道作。
ドラクエでやらかした山崎貴だし期待しないで観たけど、その不安を吹き飛ばす出来。

ゴジラの見上げるような巨大さや破壊に対する怖さは勿論のこと、ドラ
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

アントマン3やシークレット・インベージョンはイマイチだったけど、MCUはこういうのでいいんだよこういうので。

ポップでテンポよく、でもキャラクターの過去や行動原理は重く。
それによって、スーパーパワ
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インファナル・アフェア 4K(2002年製作の映画)

4.0

警察に潜入したマフィアとマフィアに潜入した警察官。

2人の男の生き様と運命的な対決。

原題の示すとおり、無間地獄のような圧倒的なドラマ。

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.0

警察に潜入したマフィアとマフィアに潜入した警察官。

2人の男の生き様と運命的な対決。

原題の示すとおり、無間地獄のような圧倒的なドラマ。

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.8

ハリー・ポッターのスピンオフという事以外、何も知らず鑑賞。

ハリー・ポッターの前日談で、世界観や一部登場人物は重なるけど、ハリー・ポッターを観ていなくても成立する話だった。

登場人物の年齢層が上が
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

マイケル・ファスベンダー演じる、ザ・スミスを愛聴する暗殺者の話。

業務として淡々と標的を殺す様子は、リアル版ジョン・ウィック。

観客を飽きさせない緊張感ある展開と、低音の効いた音響が出色。

「綿
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ完結、みんな大人になったね。

ハリーと友人、そして尊敬できる先生らの話と捉えればいいのだろうけど、
・生徒の大半が右往左往していて、ホグワーツ魔法学校一丸となってヴォルデモート一味と戦うとい
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

死と裏切りの繰り返し。
あちらこちらと舞台を連れ回され、RPGのような展開。

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ダンブルドア先生……

暗い、暗いよこの話

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

劇中常に香る暴力の匂いと、葛藤を抱えながらも徐々に転落していく主人公。

マーティン・スコセッシ節が響き渡る、ノワール・サスペンス。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と『アイリッシュマン』を足し
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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

魔法省(文科省)による管理教育と、それに抗う現場の教師と生徒たち、という感じ。

シリウスの死がショック。

ヴォルデモートの正体が徐々に見えてきた気がする。

何かある度にハリーを苛めようとする連中
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グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.9

完全犯罪を行うマジシャンチームと、トリックを暴こうとするFBIとの追いかけっこ。

尻すぼみや説明不足に感じる箇所もあるけど、全体的にはテンポが良くエンタメ精神豊かで面白かった。

マジックで肝心なの
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

・シリーズ折り返し
・他の学校との交流戦
・新たな出会いと別れ、恋と友情
・ロバート・パティンソンの出演は予想外
・プロム周りの描写は共感性羞恥
・ヴォルデモートの復活

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.1

偶然と誤解と悪運で転がるクライムアクション。
ガイ・リッチーの真骨頂。
20年ぶりに観た。

この頃はまだまだ若々しいジェイソン・ステイサム。

ガールズ&パンツァー 最終章 第4話(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

準決勝、決着。

前作ラストであんこうチームが撃破されたのち、残された各キャラクターに見せ場を用意しつつも、納得感のある結末。

劇場版の島田愛里寿が聖グロリアーナに転入してくるとは意外な展開。
次回
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

3.8

中盤ダレて眠くなったけど、テーマ曲が掛かると問答無用で盛り上がる。
そして終盤のアクションつるべ打ちで巻き返し。

今作の子役ショート(キー・ホイ・クァン)が『エブリシング・エブリウェア・オール・アッ
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帝一の國(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

極度にカリカチュアされた、名門高校の生徒会選挙戦。
『翔んで埼玉』と同様の路線。

政治家の権力欲や勢力争いを、高校を舞台にしてうまく置き換えていた。
菅田将暉や吉田鋼太郎のわざとらしいくらいの演技が
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ワイルド・スピードX2(2003年製作の映画)

3.8

宇宙に行ったり世界中を股に掛けたりといった最近のシリーズ作ほどかっ飛んではいないけど、その片鱗を見せるようなカーアクション。

ドム(ヴィン・ディーゼル)は出演せず、代わりに反目し合うブライアン(ポー
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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

3.6

R15+だけあり、人体破壊表現あり。

人間と恐竜、それぞれの親子関係を対比させる設計。

物語をドリブンさせるためといえど、身勝手な理由でわざと危険な行動をするキャラクターは好きになれない。

ターミナル(2004年製作の映画)

3.8

トム・ハンクスお得意の、他人を感化させるいい人系主人公。

ビクターのように何かに囚われている、或いはアメリアのように何かを待ち侘びているというのは、多くの観客もそうなのかも。

彼のように、法やルー
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