ユキユキさんの映画レビュー・感想・評価

ユキユキ

ユキユキ

大学3年生です。完全自己満の感想メモと化してます。秋はもうちょっと映画館に行こうと思います。

ふたりの人魚(2000年製作の映画)

4.3

初めてのロウ・イエ作品。
監督のただただ撮りたい!という想いが強すぎて映画の文法を全て取っ払った映像は、むしろこの作品のテーマである「夢想」を体現していて、一瞬たりとも目を離すことが出来なかった…
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光陰的故事(1982年製作の映画)

3.5

台湾ならではの空気が生み出す人情臭さや滑稽さが良い味出してる。
どのオムニバスも良かったですが、やはりエドワード・ヤン。彼に少年少女を描かせたら天下一という確信を得ました。

恐怖分子(1986年製作の映画)

3.9

他のエドワード・ヤン作品に比べて、観客が能動的に映像に入り込むことができる作品。
どこまで目を凝らし自分の感性を研ぎ澄まして映像に没入できるか、試されている感覚。
そしてこういう作風と映画に没入しきれ
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.8

普遍的な感情を思わぬ映像効果で情緒的に描いてきたドランさんですが、今回は果てしなくリアル。
特にラストにかけては、ここまで真っ直ぐ描くのか!と驚き。
しかし今回も音楽が素晴らしかった。「恋のマイヤヒ」
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.9

映画が流れると無意識にそのテーマ曲を口ずさんでしまう。
「あーあの曲!」と人を反応させるような曲を作る人たちは、マルチな才能を持ったすっごい天才ばかりなのだけど、そんな人たちも頭を抱えながらこういった
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.9

散々言いふらしてるのですが、私は黒沢さんの作る陰湿な「風」と「影」の使い分けがとても好きで、今作はそれがいつにも増して強く描かれ、でもそれがエンタメ要素として昇華されていたので感激。
黒沢さんの映像演
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SCOOP!(2016年製作の映画)

3.4

東京の雑多な人間模様をこんなにドギつく鋭く描ける監督、います?低俗で品もないけど、こんなにも今の東京の本質を描ける監督、わたしはみたことなかったぞ〜
大根さんの捉える感性をナメたらアカンですね。

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

2.8

何のために戦っているのか、なぜ戦うべきなのか、神話を通して訴えられているのだけど、私のような普通の人間には遠い話に思える。小さな共感はあるけれど、作品自体への共感は薄い。
にしてもクリス・パインが非常
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.9

音楽って何のためにあるんですか?という漠然とした問いを立てられたら、とりあえずコレを観させましょう。
なくても良い。耳を澄ましてその場を楽しむのも良い。だけど音楽があるのと無いのでは世界観は全く変わる
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.8

「体験」によって映像と観客の距離感をグッと縮める。その「体験」がエセ臭くなくリアリティ溢れる「体験」に仕上がってるのは、ノーランさんの映像に対する狂気が感じられる。
残酷なときに映る世界はこんなにも美
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青空娘(1957年製作の映画)

3.6

増村作品のパッケージデザイン、特にフォントが大好きなのですけど、今作のは色合いといいアングルといい特にお気に入り。
というわけで見た目から観てみようと思ったわけですが、ストーリーはまるでディズニー映画
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菊次郎の夏(1999年製作の映画)

4.7

夏の終わりに観るには完璧すぎた。
会話に表れる矛盾のユーモア、芸術的な小僧の夢のシーン、暴力の中に垣間見える優しさ、低俗だけど気品ある日本文化…
北野さんの全てがグッと詰まってる。そしてそんな北野さん
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反撥(1964年製作の映画)

4.2

「狂気」という分野の作品において傑作。
物体と化した彼女の眼からもはや人間らしさは見当たらない。精神が崩れていくにつれて兎の肉は腐敗し、物体となった人が家に増えていく。肉体と狂気の関係性が顕著に描かれ
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ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

3.0

精神が蝕まれていく様が淡々と描かれているが、ひとつひとつが気味悪い。彼女自身が狂い始める様子もそうだが、なにが気味悪いって周りの人間たちが一番気味悪いわ。

パターソン(2016年製作の映画)

4.0

わたしたちはきっとしょうもないことに敏感になり過ぎているのかもしれない。
人生は色んな出来事に振り回されるから面白いし、色んな人と出会って言葉を交わすことによって、目に見えなかった価値を発見できる。あ
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

4.1

ホラー作品を食わず嫌いして観てきませんでしたが、ホラーこそ「映画」が詰め込まれているのだとやっとこ気付きました。
ストーリー、映像、そして観た後に観客に襲いかかる絶望感。作品と観客の感覚的な距離感まで
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バッド・チューニング(1993年製作の映画)

4.0

「そうして私たちはプールに金魚を、」を拝見してからこの映画を思い出さずにいられなくなった。
バカな仲間とイヤなヤツ、うるさい大人に見えない未来、いつもと同じ毎日。「あー。つまんね。」と誰も口にしないけ
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エル ELLE(2016年製作の映画)

4.2

積み重なる不条理に悶々とするし、出てくるキャラクターが全員痛々しい。観ていて腹立たしくなる。だけど単にそれを「変態」やら「狂気」やらの娯楽的語彙に変換できない。だってそれが本当の「世の中」だし。
この
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スイミング・プール(2003年製作の映画)

3.9

見ると見られるの関係性。主人公の目つきは完璧狂ってる。
虚構の世界で暮らしていた主人公のイっちゃった感覚はもはやホラーなのですが、画としては非常に美しく仕上がってるのが不思議。ひとつひとつが画になって
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タンジェリン(2015年製作の映画)

3.7

アイフォンで撮ったとは思えないほどのスピード感。でもアイフォンで撮るからこそ増す低俗さ。楽曲も監督がサウンドクラウドで探して付けたものなんだね。全ての演出方法がこの作品を更に味わい深くさせている。
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お早よう(1959年製作の映画)

4.0

恥ずかしながら小津作品は変に構えてしまって未見のものが多い…ということでまずは親しみを持とうと弟・いさむちゃん目当てで鑑賞。
子供のわがままさが大人の関係を狂わせると思いきや、大人の関係もだいぶ子供じ
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カーズ/クロスロード(2017年製作の映画)

3.0

「考えすぎなきゃ上手くいく」当たり前だけど忘れがち。
後半にかけて名言が詰まっている映画でした。思わずグッと来てしまったぜ。
デジタルの対比としてのフロリダとかガソリンっていう喩えも良かった。

君の名は。(2016年製作の映画)

2.5

映画館で2回も観たくせにどちらも途中で寝てしまうという暴挙を冒してしまったリベンジとして家で鑑賞。やっぱり映画館で観るからこそ興奮があるのかな…至って冷静に観てしまった。
どこからがファンタジーでリア
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羅生門(1950年製作の映画)

3.9

原作は読んだことがあったので映像演出を楽しみに観てみたが、原作を更に盛り立てるような演出に出来上がっていて感心してしまった。これが世界のクロサワか…!
とにかく「視点」の転換が面白い。
三人が目配せす
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.1

と、とんだホラーだなこれは…
出てくる三人のエゴが強くて困惑するわ…結局エゴで出来た幸福なんて、脆くて表層的でしかないが、こういう幸福は意外と日常にありふれてる。
映像内の「幸福」が強調され過ぎてスト
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灼熱/灼熱の太陽(2015年製作の映画)

3.6

日本人には無い歴史と感覚。だけど人間の本能的な部分が描かれていて全く理解できないわけじゃない。
特にレイブシーンからの海のシーンが良かった。「音楽」は自我の葛藤を描き、「海」は覚悟として描かれるのか。
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花様年華(かようねんか)(2000年製作の映画)

4.1

恋は必然だと思うのです。
当の二人が気づかぬだけで初めから恋する環境は出来ている。
それを微細に描くカーウァイ監督の感覚は簡単に真似できるものじゃないな。
数年前に観た時とやっぱり感じるものは変わって
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ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国(2006年製作の映画)

4.4

ビースティーボーイズとお客さんの垣根が描かれないところはこの作品の醍醐味だな。音楽はやっぱり皆んなで作り上げるものだと思うのです。
それに今みたいに、観客がスマホ掲げたライブではなく、赴くままに体を動
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他人の顔(1966年製作の映画)

3.8

包帯の隙間からギョロッと光る目が生々しく気持ち悪い。まさに「生き物」としての人間が映し出されてた。
ストーリーは原作を読んだ方が良いかもしれないが、さすが勅使河原さん、意味を持たないショットやカメラの
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フィフティ・シェイズ・ダーカー(2017年製作の映画)

1.5

ロマンポルノの世界観が好きな私にとってこのシリーズは観逃せないですね〜
映し出される映像はラグジュアリーなのにそれに負けないこの安っぽ〜いセックス…でもそこが面白い、というかその雰囲気メインだよね…
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隣人(1952年製作の映画)

4.0

素人が今では簡単に作れてしまいそうな演出だけど、これは完全に芸術作品として成り立っている。
50年代に作られたという時代性や音楽との相関性、ストーリーの起承転結、そしてやはり「動き」のデザインが計算さ
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ピアニスト(2001年製作の映画)

3.3

閉塞感のある毎日から自分を解放したいが故の自傷行為。
でもいざ自分を解放しようとしても、結局その毎日から逃れられない憂鬱。
痛々しいくらい病的で、見るに耐えなかった。
ハネケ作品にユペール様が出ている
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.5

妊娠の奮闘記かと思うが本題はもっと違うところにある映画。
親になることが大人になるきっかけかもしれないが、結局誰も大人になんてなれないし、大人になりたい人なんてそもそも居ないんじゃないかな〜

生きる(1952年製作の映画)

4.7

ボロボロ泣いてしまった。
「いや、それはその…」しか言えないような男が、自分に命があると気付いてから彼の中に一種の狂気が生まれ、周りの人は彼の空気に呑まれていく。
ヒーローみたいに世界中に認められる存
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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

4.0

タイカ・ワイティティ監督の作品は初めてだったんだけど、この方ユーモアが最高だね。
割りとエゲツないし一人で観るには勿体無かったなぁ。

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.5

映画館で観れば良かったと後悔。
人間の感覚に勝るものは無い。事実を検証するような物語の展開はいかにもジャーナリズム的で、でもこのジャーナリズムの姿勢こそ古くからの映画の姿勢であるようにも思える。そこを
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