『Fate』や『仮面ライダー龍騎』の系譜を汲んだ作品。
その中にあって、恋愛色が強いのが特徴的です。
他にも、参加者は殺人鬼の血筋にあること、髪の長い魔女の末裔である髪が切れないヒロイン、美しい髪を切りたい衝動の主人公、と色々面白い設定が盛り込まれています。
主人公とヒロインの、髪を切る行為への倒錯的なやり取りは吸血鬼物に通ずる部分があって、なかなかよろしいです。
ただ、既存ジャンルではないので、敵の女が私の髪を切らせるけどいいのかしらとか、ヒロインが暴走した主人公に髪を切られて蹂躙されたとか、付いていくために感情のチューニングが必要でした。
もう少し共感するための下準備が欲しいです。
全体的に面白かったのですが、いくつか明確に違和感があります。
原作からなのか、アニメの脚本が悪いのか、主人公の行動に不審な点が多いです。
例えば、怪しい組織から招待されたパーティーに準備なしで遊びに行くところや、敵に襲撃された恋人を置いて、見失った敵を追いかける場面など不用心すぎます。
いつ命を落としてもおかしくない環境にいる人間とは思えません。
精神支配されたり、夜中に狂人から襲われるなど、結構な修羅場を潜り抜けたあととは思えない精神ですね。
これからハーレム要素が増えたり、暴走モードを制御したりする展開があったり、面白くなりそうです。
でも8年前の作品なので続編のアニメ化はないのかな。