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攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2のカルピスのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 SAC_2045 シーズン2(2022年製作のアニメ)
4.7
前作でポスト・ヒューマンの存在が出てきて、さらにSF感が強まり、「ブレードランナー」的な話に進んでしまうのかな〜と思ったが、さすが「攻殻」!
さらにその先の話まで進めてしまうとは…

神山健治監督が作る「攻殻」は常に白黒ハッキリできないグレーゾーンの社会問題を扱い、公安9課が見事に事件を解決!
とはいかないケースが多い。
どれも武力行使で解決できるような問題ではないため、9課は常に苦戦や不戦敗を続けながらも、世界との折り合いをつけていく。
このモヤッとした感じが「攻殻」らしさで、今作2045シリーズもシーズン2で完結するわけだが!
過去最大級にモヤッとした感じが強い作品!

ポストヒューマンであるタカシくんの理想世界が続いているのか?
それとも草薙素子はあのプラグを抜いたのか?
まるで「インセプション」のエンディングのような終わり方でしたね。


今作もフルCGになったお陰で、ライブアクションが本当に良かった。
特に1〜2話の高速道路での銃撃戦は最高でした!
そこだけでご飯🍚3杯は食べれる!
攻殻版「ヒート」を見事に見せてくれました。
後半の舞台になる旧東京でのアクションも、街の広さとビルの高低差を利用した飽きのこない展開でした。

ただ!!
一つだけ不満があるとすれば、銃撃音をちゃんと変えて欲しかった!
9課とアメリカの特殊部隊が持っている銃の音が同じなのは残念すぎる!


タチコマ達は相変わらず可愛く、今回も1話分タチコマ回があって良かった!
しかも泣ける!
タチコマ回がありつつ、2045シリーズの新キャラのプリン回でもあり、彼女の過去の話が分かるのは良かったですね。
しかし、最後に生き返らせる点に関してはかなり倫理的に問題ある話ですね。
しかも、オリジナルは既に死んでいて、蘇る側は一切オリジナルの素材を使っていない。
コレは「ワンダヴィジョン」での一時的ヴィジョンと同じ存在ですな。
記憶を元に作られたプリンにゴーストは宿るのか?
そこは「攻殻」らしさはあるけどね。

キャラデザに関しては、初めて少佐の顔が可愛いな〜と思いました。
今までの少佐は美人顔だったのが変わりましたね。


しかし、Netflixで配信されてる作品だから、てっきり次のシーズンもあるのかな〜と思ったら、見事に完結しちゃってビックリ!
ポストヒューマン編が今回で終わるのは理解できるけど、まさかまたあのパターンが発生して終わるとは思いませんでした。

そのパターン何回目でしたっけ?
と言いたくなる!
「攻殻」はそうゆう終わり方をしないと行けないのかな〜と思ってしまいましたね。
バトーさん…

まーとても楽しめたシリーズだったんで良かったです。
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