空中ブランコの11の情報・感想・評価

エピソード11
カナリア
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あらすじ
救急救命科の医師、津田英雄は患者を救う事にやり甲斐と充実感を感じる日々を送っていた。しかし、高校生の息子、雄太が携帯電話を手放すと痙攣するケータイ依存症を発症、妻の久子からの頼みで、渋々と院内で変わり者として有名な伊良部に治療を頼む。雄太に携帯を止めろと言っても聞かず困っている、と言う英雄に伊良部は突然注射を打たせろと迫る。強引に注射を打った後も何の変化もしない「正常」な英雄に伊良部は意外な事を語り始める…
コメント3件
つゥ

つゥ

2025-02-08
きよひ

きよひ

4点
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8823peメモ

8823peメモ

このコメントはネタバレを含みます

★「どうしたんだ?何かあったのか?」「もういいんです。もう…」「ユウタのことはお前に任せてるんだ。もういいってことはないだろう」 ★「医者には見せたのか?」「あなたが…あなたが連れてってください!あるんでしょ?あなたの病院。こういう時診てもらう所があるんでしょ?」 「あんたホントにあの子の父親?」「ええ、申し訳ない。息子がみっともないところを見せたようで」「何それ」「は?」「大した愛情だね。まあ、息子が同じ病院にいるのに付き添いもせず診察室に一人で置いてっちゃうくらいだもんね」 症状 …… 。 「こういう患者じゃない普通の人が一番厄介なんだよねえ。あー厄介厄介!」 「なんで分かってくれないんだ!私の尊い労働を食い潰しやがって!女、子供は浪費するしか脳がねえのか!全く!家族なんて!持つもんじゃない!」 ★「何を言ってるんだ!ちゃんと病院にも連れてった!薬だって貰ってきただろ!これ以上俺に何をしろって言うんだ!」 …子供化 ★「私は関係ない!アイツらが勝手に喚いてるだけだもーん!いいじゃんかよ!僕が仕事して金持ってくればコイツら!とりあえず死にはしないもん!仕事は僕を裏切らないしー!みんな褒めてくれるしー!おい、ユウタ!お面倒臭いんだよ!僕の言うことが分かんないバカタレ!僕は仕事が忙しいんだ!家族の世話まで無理ー!僕の仕事ぐらい理解しろ!」 ★「アイツも悪い!子供の躾ひとつできやしない!僕は悪くない!不自由させたことはないし!お前らの個性だって尊重してる!僕は精一杯頑張ってる!それを理解しない家族が悪い!僕嫌い!家族嫌い!あー!」「まだ気づかないんだ?」 ★「津田さんは、もう気づいてるんじゃないかな?ずっと聞こえてたんじゃないの?そのカナリアの声が。知ってる?昔カナリアが炭鉱で大切な役目を負っていたの」「先に死んで毒ガスを知らせ…」「そう、カナリアは周りの何かがちょっとおかしくなった時に真っ先に知らせてくれるの。家族や仕事、人間関係なんかのね。津田さん、あなた、ユウタくんがどのくらい頑張っていたか知ってるの?」「でも、私も十分に苦しんで…」「津田さん!あなたは逃げることができたじゃない?仕事に逃げることが。でもユウタくんはどこにも逃げる場所がなかったんだよね。守ってくれるうちにさえもね」「ユウタ…」「ユウタくんは、その〝カナリア〟なんだよね。そう、ユウタくんはあなたに知らせたかったんだよ。家族から逃げているアナタに」「私に?」「はい、今ユウタくんに必要なもの。あなたは、気がつかなきゃいけないね。周りにいるすべてのカナリアの声にね。カナリアは周りがちょっとおかしくなった時に真っ先に知らせてくれる。英雄なんだ。だからこそ、気がつかなきゃいけないんだよね、僕ら…みんなね」 「一人っていいですよね。楽だし」「フン、生意気言うんじゃないよ」「僕ってこの世に本当は必要ない人間なんのかなあって思うんですよね」「バッカみたい。あんた気づいてないんだよ。自分がどんなに大切な人間で、どんなに愛されてるかってことをね」「父さんだ。なんでアドレス知ってんだろ」「もう帰んな。こっから先は大人の時間。お前もな」『はーい』「マユミさん、ありがとう」「…フン」「伊良部先生!」「なーにい?」「また来てもいいですか?」「いっつでも大歓迎!注射打たせてくれるならねえ!グフフフフッ」 No one is perfect!