『スプリガン』
製作年2022年。
エピソード数　全6話。
一話完結のアニメだし見やすいかな。

今作品は、たかしげ宙の原作、皆川亮二の作画で1989年から1996年まで『週刊少年サンデー』に連載された冒険活劇で、小生はコミック本で嵌まった。
超古代文明の遺産を封印するために設立された『アーカム』の特殊エージェント『スプリガン』として奔走する少年・御神苗優の活躍を描く。

オーパーツを利用しようとする権力者や裏社会の人間たちは、まさに財宝を狙う盗人。
そんな悪人から古代文明を守ろうとするアーカムのエージェントたちには、スプリガンと呼ばれる。。。

ガキのころ、オーパーツと呼ばれる遺跡や古代のモノにとても興味があった。
因みにオーパーツとは、発見された場所や時代とはまったくそぐわないと考えられる出土品や加工品などを指し、
英語の『out-of-place artifacts』を略して『OOPARTS』とした語。
つまり『場違いな工芸品』という意味だけど、古代コロンビアの遺跡から発見された黄金スペースシャトルや、バグダッド古代電池、日本では古代の勾玉等がよく知られてるオーパーツかな。
オリハルコンなんかもオーパーツ群で、アトランティス大陸で使用されていた金属とされている。
最近の研究では、オリハルコンはある程度の解明がなされてる。
故に今作品で描かれた頃のオリハルコンや、ドラクエ等の金属とは夢やロマンがないモノに成り下がってはいますが。
余談ながら(余談ばかりですが)オリハルコンの存在は、ギリシア哲学者プラトンが著した『クリティアス』で言及されて以来、かつてアトランティス大陸で作られていた幻の金属として人々の想像力を掻き立ててきた。
ゲーム『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』で遊んだ人なら知ってる方も多いかな。
そのオリハルコンは75～80パーセントの銅、15～20%の亜鉛、わずかなニッケルと鉛と鉄が含有していたことが最近の研究では主流になってる。
夢やロマンがないし、個人的には今作品で描かれてるような素晴らしい金属であってほしい。
また、タイトルになっているスプリガンは、本来イングランドに伝わる妖精の名前だそうで、スプリガンは財宝を守る存在とされており、宝を狙ってやってきた敵に対しては巨大化して戦うという云い伝えも残ってる。
妖精は伝承として残っている見えない存在。
今作品のスプリガンもまた、現実世界のどこか見えないところで暗躍しているのかもしれへん。
オーパーズにしても、スプリガンにしても想像、妄想を掻き立ててくれるタイトル。
夢とロマンを秘めた、それでいて当時はスタイリッシュな漫画やったし、ホンマ嵌まった。
嵌まった故に、オッサンになって今作品のアニメ化を見てガッカリしたくなく、観たいようで観れなかったがやっと視聴。
まぁ満足いく内容ではあったけど、善き記憶と照らし合わした期待よりも少し下がるかな。

各エピソード

1話目　炎蛇
上映時間43分
アーカムの依頼により、遺跡解析のために来日した天才教授 山菱理恵。
空港で何者かに誘拐された彼女を、若い特殊工作員スプリガンが救出する。
出だしとしては善き滑り出しやったけど、なんか過去の記憶の中の漫画とは、微妙に違う感じはした。

2話目　ノアの方舟
上映時間46分
雪深いトルコの山脈地帯で、アーカムが謎の船体を発見。　
御神苗(おみなえ)優は、その秘密を解くカギを握るサイコキネシス少年との直接対決に挑む。
十年位前やったか、旧約聖書に登場するこの『ノアの方舟（はこぶね、Noah's Ark）』を探す中国とトルコの探検家チームが、方舟が漂着したといわれるトルコのアララト（Ararat）山の山頂付近で、方舟の木片を発見したと発表した記事を読んだ時、今作品の原作を思い出したのを覚えてる。
トルコと中国の『キリスト教福音派』の考古学者ら15人からなる探検チーム『ノアズ・アーク・ミニストリーズ・インターナショナル（Noah's Ark Ministries International）』が発表したとあった。
木片はトルコ東部にあるアララト山の標高およそ4000メートル地点で発見した構造物から採取したもの。
炭素年代測定を行ったところ、ノアの方舟がさまよったとされる今から4800年前と同時期のものであることが確認されたとして、方舟のものであることにほぼ間違いないとの見解を示してた。
その裏でスプリガンが活動してたのかもって妄想するとオッサンながら熱くなる。

3話目　帰らずの森
上映時間44分
一度入ったら二度と出られないといわれる呪われた森。
その中で不老不死の妙薬ソーマを探索する優は、出口を探すために意外な者たちと手を組む。

4話目　狂戦士
上映時間44分
悪しき者の手に渡ってしまった超古代の遺物奪還任務に 就く優。
だが、辛くも逃げ切った敵は、恐ろしい力を備 えたその物体を起動させてしまう。
古代ロボットの造形がよかった。

5話目　水晶髑
上映時間44分
原発数発分というとてつもない力を持つ、超古代文明の遺産を守ろうとした川原教授を悲劇が襲う。
小生推し朧登場！！
怒りに燃えある優は、エジプトに向かう。
最近の研究では悲しいかな水晶髑髏は歴史的発見は否定されてる。
とは云えロマンあるエピソードやった。

6話目　京都王国
上映時間46分
数十年ぶりに大海原に姿を現した不気味な島を調査する ため、古い知り合いに協力を仰ぐ優。
島に到着した彼は、過去と対峙することになる。

設定はいい。
展開もいい。
クオリティも高い。

ただ、肝心の主人公に魅力がない。

古き良きザ主人公で
セリフが小っ恥ずかしいのと、
周りとの予定調和なやり取りが
なんともなぁ、、

せめて、
主人公の強さに根拠というか
設定があれば良いんだけど、
それも描かれなかった。

まだ続くみたいだけど、
次シーズンは
主人公のストーリーが描かれることに期待

超古代文明、オーパーツ、アーマードマッスルスーツ、オリハルコンの超硬いナイフ。
表は普通の高校生だけど裏ではS級のエージェント、こんなんおもろいに決まってますやん。