ろいろい

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。のろいろいのレビュー・感想・評価

2.5
💠favorite line💠
"じゃあ、タダで泊めて"

🎞️catch phrase🎞️
『あなたに出会えて良かった』

🎞️story&information🎞️
片思いした相手にバッサリ振られたサラリーマン・吉田は路上に座り込む女子高生・沙優と出会った。
べろべろに酔った吉田は、前後不覚のまま行き場のない沙優を一晩泊める。
家出をして行き場のない沙優を追い出すわけにもいかず、吉田は家事を条件に彼女の同居を認めることに。
こうして、家出女子高生とサラリーマンの微妙な距離がもどかしくもあたたかい、不思議な同居生活が始まった――。


監督は上北学。


🎞️review🎞️✐✐✐✐✐✐
まず、念のため注意書き。
原作者さんもおっしゃっている通り、未成年略取は紛れもない犯罪行為。
視聴する際は、創作として割り切ってください。

あらすじにある「性交と引き換えに宿を提供する」等の内容から、少しエロ系なラブコメだと予想する方も多いかもしれない。
たしかにそのような内容もあるけど、最期まで視聴した限りは、過去に問題を抱えるJKと心優しいリーマンの人間ドラマな作品を造りたかったのだろうと思う。
実際、創作物・表現の自由として割り切れば人間ドラマの作品になっている。

私個人、この作品について、モラルやコンプライアンス的に視聴できないということは無かった。
けど、どうしても主人公リーマンの性格が受け入れ難い。

というのも、家出JKを自宅に連れこむという"大人として逸脱した行為"をしておきながら、過去に家出JKを抱いていた大人を見下し、大人の対処を語り、正しい道を進んで欲しいという正義感を出し…犯罪行為を自覚しながら「俺はあくまでも人助けをしている」というスタンスなのが最高に気持ち悪い。

作品の内容が内容なだけに、原作者さんから読者への「良識があって家出JKには興味のないリーマンですよ!」というメッセージもあるのだろうけど、主人公が常に言い訳しながら生きているように見えた。

また、家出JKを拾った主人公のことを容認する同僚たちはご都合主義が過ぎている。

上記のようなキャラの性格を設定しているので、当然心情の変化も『雑』。
特に顕著なのが6話。
レイプ未遂の後、家出JKのレイプ未遂犯に対する「怒る気もなくなっちゃいました」的な対応が理解し難い。
1億歩譲ってレイプ未遂を許す展開ならわかるけど、面と向かって今まで通り普通に話せるものだろうか?
恐らく、家出JKの壊れている倫理観を表現したかったのだろうけど、読み取りにくい。


仮に、ヤクザ漫画のような、主人公が犯罪を自覚しながら犯罪行為をしていくような作品であれば良い。
けど、この作品はそのような作品というわけでもなく、中途半端にリアリティを持たせているが故に中途半端な生々しさがある。

ここまで否定的な感想を書いたけど、決して悪いだけではないことは言わせて欲しい。
人間ドラマな箇所はあるし、最終話の締めくくりは良かった。

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story:dアニメストア参考
information:Wiki参考
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