すくりね

SSSS.DYNAZENONのすくりねのネタバレレビュー・内容・結末

SSSS.DYNAZENON(2021年製作のアニメ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

SSSS.GRIDMANを観ずに鑑賞。

なんか全体的に部活っぽいなぁって感じましたね。
体育会系の主将であるガウマが部員たちを引っ張っていく構図だと思いますが、ガウマ以外全員ドライ。
校則で入らないといけないからとりあえず入った感が否めない気がします。
とりあえず顔は出すけどなるべく早く帰りたいなーみたいな。

最初の方に瓦礫になった町が映し出されますが、いかんせん人々が直接被害を受けるシーンもないですし、逃げ惑う無抵抗民族もあんまり出てこないのでいまいち危機感がないのも部活っぽい。

ウルトラマンのような特撮寄りにしていると思いますが、特撮ものって一般市民とか描かれませんでしたっけ?

後半まであまりピンチに陥ることもなく戦いに勝てていたりもしましたし、命をかけた戦いとは到底思えなかったり。

個人的にはOP曲は激アツで凄くいいな!って思ったんですけど、本編がその熱量についてくるタイプの話じゃなかったのが残念でしたね。

もちろん戦闘シーンは熱くなれる部分が多少ありましたけど、世界を守るというよりは個人的な部分に終始していて、

「僕らの未来を勝ち取るために」って言ってる割には前述通り危機感や熱さが足りない気もしますし

「今君が必要なんだよ」って言ってる割にはちせがあっさり乗れたりして、ガウマの「ダイナゼノン…お前、誰でも乗れるんだな」っていうセリフがあったり

かと思えば最終決戦でちせが一緒に戦わなかったりで、みんなで戦わんのかい!っていう。

ただ、熱量が一人歩きになってしまっている感はガウマっぽくていいですね。

ガウマが体育会系なのは5000年前縄文時代から来たからなのかな?
狩猟採集の時代において生きていくためにはそりゃあスタンス的に体育会系にならざるを得ないでしょうし
まぁ過去の描写だと縄文というよりかなり文明的な感じでしたけど
ってか日本人なのか?

後半にかけて徐々にガウマ以外のメンバーにも感情の発露が見られるのですが、最終話は最高にアツかったですね!
まるで今までと別人かのように全員が感情の赴くままに叫んで自分の思いを口にする最終決戦は、待ち望んだTRIGGER作品の熱量を感じて最高でした!!

ただ、ちょっと最後の最後にカタルシス取っておき過ぎな感じも否めなくて、それまでの11話で感情的なもう少し盛り上がりがあっても良かったんじゃないかなって思いました。

もちろんキャラの深掘りという点では楽しめるストーリーではありましたが、OPで高まった熱量をうまく昇華しきれない感は合う合わないありそうですね。

しかも各キャラの過去や柵などについても最終的にどういう形で決着がついたのかも曖昧に描かれ、観客に想像の余地を残したのかもしれませんが、考察するにはあまりに情報が少ない気もしましたし。

「グリッドマン」を見ていればもっと楽しく見れたのかもしれませんが、そちらのほうが面白いという話を聞いたので、観てからだとまた感想が変わるかもしれませんね。
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