このレビューはネタバレを含みます
何度、NANAの世界にふれても飽きることはなく発見したり、共感の嵐が巻きおこる。
10代の頃からずっとNANAの世界はそばにあって、登場人物たちみんなが知り合いのような感覚に陥るほどの没入感。
気軽にはふれられない世界だからこそ、ふれたときの衝撃や感動は毎回、ギフトのようにあたしの心をだきしめて離さない。
アニメーションの作画もすてきで、なによりも音楽がとてもよかったです。
よく聴いてます。
こんなふうに終わるんだ。
原作を読んでいるのでここでおわるんだという。
ハチがずっと語りかけていたナナへのことばの意味をぼんやり透かすような。
あのハチのナレーションにいつもせつなくなったものだ。
生々しく描かれていた世界観だからこその共感と嫌悪感。
こんなときに、こう言っちゃうのわかると共感しながらも言われた相手への同情もあって、みんなの味方をしたいのに、だれかを選んだら、だれかを選べないという現実にぶち当たってはつらくなる。
わたしは、ノブとシンちゃんがすきなので、このふたりにはどうかしあわせになってほしいなと願う日々。
ノブにはハチといっしょにいてほしいと未だに思っている、思ってしまう。
シンちゃんもこどもなのに達観した見方をし、常識に欠ける部分もあるけれど、彼の思うことはシンプルですなおでいいなと大人になってしまった今思う。
ナナのハチへの愛。
庭で飼っていたいという所有欲。
女の子と恋愛関係にはなりそうにないハチだから親友というポジションでそばにいたいと将来設計を立てていたのに、恋愛体質なハチはことごとく、ナナの将来設計をぶちこわす。それでも、そんなハチをかわいいと思い、だいじにするナナを見てるとつらくなる。ハチのわがままをいちばん聞けるのってナナのかもなぁとせつなさがあふれる。
ほんと、どこまでもお人好しというかやさしすぎるノブにはしあわせな人生を歩んでほしいとNANAの世界にふれるたび思い、シンちゃんにもほんと報われてほしいなって思います。
漫画もアニメもいつまでもつづき待っています。