ぺん

機動戦士ガンダム00 ファーストシーズンのぺんのレビュー・感想・評価

4.2
ガンダムシリーズで珍しく西暦を使った、あまりコロニーが発展していない近未来の地球のお話。
地上ではあらゆる地域で未だ覇権争いが行われている。
戦争根絶の名目で各地でテロ行為を繰り返すソレスタルビーイングの目的とは?
高河ゆんの繊細なキャラデザに似つかわしくない硬派な設定に当時びっくりでした。

中東の架空の国に生まれ、少年兵として洗脳され育った主人公・刹那。
ガンダムを神のように崇める彼をはじめ、量子コンピュータヴェーダに心酔するティエリア、多重人格のアレルヤ、常識人で兄貴分のロックオン、艦長ポジションだが酒浸りのスメラギさん。
それぞれ脛に傷を持ち不安定さを抱えているよう。そうなった生い立ちや影が匂わされている第一期。
主人公チームがテロリストというのは前作SEEDから趣を変えてWの系譜なんだろうな。
民間人のルイスと沙慈のパートは浮いているけど、武力行使の理不尽さを描くために必要だった。後半の展開は彼らの人生を全く変えてしまう。

中東のエネルギー問題や信仰問題、民族紛争に食い込んでいるのも、戦いが起こる背景や世界情勢を蔑ろにしないようにとの努力が感じられた。
刹那と因縁を持つ戦争屋のサーシェスは故・藤原啓治さんの演技も相まって危険で印象的な悪役。
石塚運昇さんのセルゲイさんも渋い。
大型新人声優の蒼月昇さんも、昔からガンダムに出ていたかのような貫禄がありました(°▽°)
ハロやコーラサワーは癒し。
マイスターのガンダムもそれぞれ格好良くて、一期後半から二期の前半の展開は好きだったな。
二期後半はちょっと惜しいのよね…のちほど…
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