漁村と臨海工業都市が同居する宇都海市。ここに、超人的体力を持つ少年、ツワブキ・ダイヤがいる。しかしこのダイヤ、周りから随分と変人扱いされている。五年前、ダイヤの父は、船の難破により行方不明になった。その場に居合わせたダイヤは、巨大な怪物が父をさらって言ったのだと主張しているのだ。
戦いを終えたダイヤは大空魔竜の内部へと招かれた。巨大なドックへ降り立つと、そこは海賊然としたごつい連中が勢ぞろい。皆、個性的で癖のある者たちばかりだ。乱暴であるが暖かい歓迎を受けるダイヤ。ガイキングは誰でも乗れるわけではない。炎の巨人を乗りこなせる救世主を、皆が待ちわびていたのだった。
大空魔竜のドッグで、異世界ダリウスについての説明を受けるダイヤ。ダリウス界こそが、ガリス率いる戦士たちにとっての本当の戦場なのだ。47番目の仲間として戦う決意を固めるダイヤであったが、そのためには地上を離れなければならない。ダイヤの気がかりは母親だ。自分が行けば母親は一人ぼっちになってしまう…。
ダリウス界へと向かうダイヤ達。地球の内部にあるその異世界へは、敵が開けたデスクロスポイントという穴を通り抜けて行くのだ。しかし、これが大変な作業。敵が地上に出てこれないようにするために、穴を閉じながら通り抜けなければならないのだ。インド洋海中のデスクロスポイントに突入した大空魔竜だが…。
いよいよダリウス界に突入したダイヤたちだが、大空魔竜のエネルギーは激しく消費しており、ガイキングも左腕が破損していた。一行は回復と補給のため、パルテゴナという都市に向かう。ダイヤ、ピュリア、ローサは都市内へ。食堂で大空魔竜とガリスのイラストを発見し、もしかして有名人なのかといぶかる。
艦内の仕事も受け持つことになったダイヤ。ドッグでの力仕事、ブリッジのレーダー監視等、仕事はどれもこれもハードなもの。くたくたに疲れるが、ダイヤはへこたれない。使いっ走りの仕事が主なので、裏道を使って少しでも要領よくこなそうと工夫までする。前向きな姿勢に感心したシズカは…。
大空魔竜一行は、パルテゴナ海に来ていた。クラブバンカーが未登録魔獣の体組織を回収している間、ダイヤ達はビーチで遊んでいる。と、陸の方から魔獣の鳴き声。様子を見に行くと、そこには数えきれないほどの野生の魔獣が。しかも上空に、サスページの空母が現れ、バイオボムを投下する!
オーマザンの砦に向かう大空魔竜は、カナルプス山脈にさしかかっていた。山脈は分厚い雲に覆われており、敵の目を逃れながら安全に進む事が出来る。 谷底で停泊する大空魔竜。朝になると、ダイヤの体に異変が起きていた。体中が痒くて仕方がないのだ。どうやら、ペルプという生物に刺されたようだが…。
大空魔竜はオーマザンの砦に到着しようとしていた。ドッグではダイヤがリーに、拳法を教えて欲しいと願い出ていた。面倒くさがって教えるつもりのないリー。その時、待ち構えていた魔獣・ビトラの編隊が、攻撃を仕掛けてきた。全機出動して迎撃開始。ガリスはガイキングとサーペントの合体を命じる!
大空魔竜はアークホランドを目指して進んでいた。ダイヤも戦闘になれてきて、順調に辿り着けそうだ。しかし、ルルの様子がおかしい。いつも同じ、幼い自分の目の前で女性が倒れる夢にうなされるのだ。ついに倒れてしまうルル。 到着したアークホランドでは、ひとまずスティンガーが偵察に出るが…。
巨大な戦艦・グロテクター四機が飛来、大空魔竜の頭上を通り過ぎてゆく。目的はデスクロスポイントの生成。ダイヤ達はダリウス軍の地上侵攻を阻止すべく、グロテクターの後を追う。生成の指揮はノーザが執っていた。グロテクターに向かって出動するダイヤ達を、リックゼルンガとミーシャゼルンガが迎え撃つ!
グロテクター四機がデスクロスポイントを生成し始めた。生成完了までは約三時間。大空魔竜のドッグ内では、クルー達が艦載機の修理を急いでいる。ダイヤはガリスに、戦いの為に体を休めておくように命令される。強敵との戦いを控え、心落ち着かないダイヤは、体を動かして勝利へのヒントを探ろうとするが…。
フェイスオープンしたガイキングの力に敗れ、暴れるノーザ。たしなめるダリウス大帝は、独自に巨人・ドルマンの改造を部下に命じていた。出力はガイキングの四倍、味方をも簡単に跳ね飛ばすほどだ。一方、島のはずれで、傷付いた機体を修理する大空魔竜。ダイヤも同じように満身創痍になっていて…。
大空魔竜の修理をするため、ダイヤたちは廃園になった遊園地に身を隠していた。ローサは回転木馬を見て、ため息をついてばかり。ルルが偶然目にした日記には、ダイヤによって引き起こされた事件の数々が書かれていた。悩んではため息を繰り返すローサに、一同は休息を与えようと思い立つ。
鉄獣との戦闘中に、民間機が割り込んできた。大空魔竜に対して救援要請を出しているという。見捨てるわけにも行かず、ガリスは回収を決定する。民間機に乗っていたのは、ジャンという冒険家だった。ジャンは、大空魔竜が地上とダリウスを行き来できると知り、乗せてもらうためにやって来たのだと言うが…。
リーが前線への偵察に任務に出た。その頃、ヴェスターヌも、最近のプロイストの行動を怪しんで調査していた。ミンスバレルという採掘場で、ヴェスターヌはプロイストの機械兵に襲われる! その時、偵察に来ていたリーが助けに入った。視力を奪われたヴェスターヌは、リーとは気づかぬまま、共に脱出を試みる。
ダイヤの疲労はピークに達していた。そんな折、キャプテンガリスが、ひとつの提案をする。かつて大空魔竜だったクルーに会いに行くというのだ。カジノを中心に栄える空中都市・ザンガイルに彼はいる。ガリスが会いに行ったのはディック・アルカイン。クルーが死神と呼んで嫌う男だった…。
体に埋め込まれた謎の機械からの激痛により、ノーザはガイキングとの戦いを中断させられる。激怒し、荒れ狂うノーザ。そこにプロイストが現れ、自分がその激痛をコントロールしているのだという。プロイストの行動を、他の四将軍は見ているしかない。一方、大空魔竜のクルーたちは、かつての仲間ディックを再び迎えていた。
ダリウス軍による冷凍砲でガイキングが凍結してしまった! 救出作戦を練るクルーたち。そんな中、ヴェスターヌによる放送がダリウス全土に流れる。明朝、ガイキングを公開処刑するというのだ。提案された救出方法は、チームワークが要求されるもの。バラバラになった今のチームで、果たして可能なのか…。
いまだチームワークの戻らぬコンバットフォースに、ガリスは特別任務を与える。とある島の内部にある、鉱石を発掘せよという任務だ。それぞれの機体を模したマシンに乗り込み、レース形式で目的の鉱石を発掘せよとのこと。しかも、そのレースには商品が出る。各人の思惑を抱えたまま、レースがスタートする!
ルルの占いはよく当たると、大空魔竜のクルーたちの間で大評判。しかしダイヤは、みんながルルに注目しているのが面白くない。ついついルルに八つ当たりし、「未来が見れる力は恐ろしい」という言葉で傷つけてしまう。そこに、輸送艇を奪った反乱軍の少女、シオンから連絡が入る。シオンとの会話で癒されるルルだったが…。
戦闘中、ガイキングのコクピットに無断で入った三バカ。戸惑うダイヤをよそに、三バカは自分たちの炎の力を見せ付けるためにハイドロブレイザーを撃つ。それなりの威力を発揮するが、魔獣は倒されておらず、ガイキングもろとも三バカとダイヤは連れ去られてしまう。彼らが無茶をしたのには、ある理由があった。
サコンの出不精を直すべく、X-フロアへ乗り込むシズカ。ところが、サコンの姿はない。いつもサコンの身の周りの世話をしていたシズカは、カンカンに怒り出してしまう。駆けつけたダイヤも、シズカ相手ではさすがに手出しは難しい。ブリッジに集まるクルーたち。そんな中、ガリスにサコンから連絡が入る。
大空魔竜内でピンクのカバを見たというクルーが続出。ドクターによると、カバの正体は「リミテーション・シンドローム」といって、極限状態に置かれた人間が見る幻覚なのだという。一番の解決方法は、クルーの皆に気晴らしをさせること。そこでローサは、艦内にアイドルを作ることを決定し、自ら立候補する!
アイドルコンテスト真っ最中の大空魔竜。そこに、ヴェスターヌがレベッカというスパイを送り込んでくる。ダリウス軍が近付いても反応を示さない大空魔竜に、不信感を抱いたのだ。彼女が見たのは、それぞれが支持するアイドルを一番にしようと争うクルーたち。発見されたレベッカも、アイドルに仕立て上げられてしまう!
ダイヤが見たという、ガイキングに似た巨人の絵。偵察に出るディック。彼は以前耳にしたシズカとサコンの会話から、「悪魔の機体」と呼ばれる存在を知っていた。ガリスの反応が気になったダイヤも、同様に飛び出してゆく。ダイヤはノーザ、ディックはプロイストに遭遇。プロイストが恐るべきものを出現させる!
大空魔竜に再び現れた暗殺部隊。彼らの狙いはルル、予想外のターゲットだった。不意をつかれたダイヤたちは、まんまとルルをさらわれてしまう。プロイストから入った通信は、「天空島にガリス一人で来い」というもの。単身、出発するガリス。残されたクルーたちは、自分たちもルルを助けに行こうとするが…。
ルルの救出失敗に、ブリッジは重苦しい空気に包まれる。もう一度助け出そうというダイヤに、傷付いたディックが、ガリスがジープで大空魔竜を出て行ったと告げる。焦燥をつのらせるローサたちのもとに、サコン、フランクリン、ダイモンの三人が現れ、衝撃的な事実を告げる。ルルはガリスの実の娘だというのだ!
プロイストは、ガリスに深手を負わせたとダリウス大帝に報告。天空・大地の二大魔竜を手に入れたことで、将軍も魔獣も必要なくなったと豪語する。盗み聞きをするサスページは、気が気ではない。一計を案じ、ヴェスターヌとノーザを失脚させようとする。さらに、プロイストに忠誠を示そうとするが…。
大空魔竜は美しい湖畔に着水。決戦前の一時の休息が許されたのだ。それはローサでもリーでもなく、ダイヤによる計らいだった。ダイヤは一同に語りかける。相手をどう攻略するかより、全力を出すことを考えようと。そこにルルが現れ、キャプテンが最後に残した言葉を伝える。「47の魂で戦え」。
バルキングに翻弄されるガイキング。一方、大空魔竜は頭部で天空魔竜を、尻尾で大地魔竜を突き破り、クルーたちは白兵戦を挑んでゆく! 突入したリーは、ブリッジでヴェスターヌと再会。だが、彼女もプロイストに洗脳されていた。一方、天空魔竜のブリッジでは、ディックがプロイストと対峙していた。
激戦のさなか、地上の無人島に墜落したダイヤとピュリア。そこに現れたのは、地上での支援部隊を名乗る二人の人物と、親友のナオトだった。嬉しい再会もつかの間、鉄獣が彼らに襲いかかる!
地上で苦戦を強いられるダイヤたち。もうダメかと思われたその時、大空魔竜がピンチを救いに現れた! 救助されたナオトは、負傷したロンゴに代わって舵取り役を担うことに。ナオトの胸の炎が、今、限りなく熱く燃え上がる!
地上支援部隊の正体は、在米巨大企業のNEXだった。闘いが終息した夜、NEX主催による大空魔竜の歓迎会が開かれるが、抜け出したディックとルルは、NEXの策略と仲間の危機を知る…。
FDオペレーション計画遂行のため、プロイストは隠されていた残忍さをむき出しにする。ダリウス帝都を見殺しに、地上を目指そうというのだ! その行動に怒りを隠せないダイヤは、とっさにある行動を取る。
ついにダイヤの父が見つかった。だが、その人はダリウス大帝直属の科学班の一員だった…。ダイヤたちは、我が子プロイストの凶行を苦々しく思うダリウス大帝から、休戦の申し出を受けるが…。
プロイストに囚われたダイヤの父。親子はモニター越しに再会を果たすが、ダイヤは卑劣な罠に進退窮まってしまう。果たして彼は、父を救い出すことができるのか!?
悲壮な最期を遂げたディック。悲嘆にくれるクルーたちに、プロイストは無情の総攻撃を加える。その時、大空魔竜に思いがけない援軍が現れた! ダイヤたちの決死の反撃が始まる!
大空魔竜に現れたプロイストは、自らの真の姿を知り、絶望と憎悪の炎に包まれたまま絶命した。闘いは終わり、地上へ戻るダイヤたち。そして新たなる冒険の旅が始まる!