このレビューはネタバレを含みます
極上のSFアニメ
キャラデザの地味さからなんとなく視聴を後回しにしていた作品
蓋を開けたら超良質のSFスリラーだった。
設定隅から隅まで練られている。
度重なる危機を乗り越えるスリル。
どこかしらに傷を負ったキャラクターたちの成長と回復。
「どうせ助からないのに?」
「それでも、生まれてくる」
「地獄に生まれただけなのよ」
「ああ 幸せになろう」
心に響くセリフたち。
ラストの助かり方も非常にこの作品らしい。
スワームより上位の捕食者により発射台の軌道がずらされ、デブリを避けることに成功するのだ。
弱肉強食の理に抗い続け、最後は弱肉強食の理に助けられる。
弱肉強食の脅威に善も悪もない。
どうせ助からない地獄に、止めようもなく生まれてきてしまっても、自然に善も悪もないのだから、幸せになる可能性はいつでもある。
そう言われたように感じた。
この作品、見逃さなくてよかった。