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機動戦士ガンダム 水星の魔女 第2クールのmのレビュー・感想・評価

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全話鑑賞。
女性2人が主役で様々な人種の登場人物達が入り乱れるフェミニズム多様性ガンダムという試みは支持したいし、価値ある事だったと思う。ただ家父長制への闘いになるはずが、結局親父達はなぁなぁで赦され主人公達は既存システムの中で生きて(そこは最終的には少し違う形になるとはいえ)、父親ではなく母親との戦いになり、終いには冷蔵庫の女まで生まれる事態になってしまい、正直ちょっと残念だった。
結局明確に罪深いスペーシアン側の親世代がみんな実は良い人だった事にされたのは最後まで疑問。『お母さんは復讐を選ばなかったんだね』という最終回の台詞でなんとなく象徴はされているけど・・エピソード0の印象が強過ぎた。終盤はとにかく尺が足りなかったと思う。あと1クール必要だったのでは?

ただ若者達の群像劇としては、脇の脇に至るまでみんな活かしてくれたのは良かった。子供達への愛と優しさがあるのがいい。色々不満が残るけど、そういう群像劇の部分を自分は愛する事にした。

ミオリネとスレッタの関係性が恋愛なのかどうかを最後の最後まで微妙に踏み込んでいないのは(いや手の感じで分かるは分かるけど)あともう一歩踏み込めば伝説というか新しい世代に向けての文字通りの『祝福』になれたのに、ここは百合じゃなくて愛までもっと明確に見せられればと歯痒く思いつつ、YOASOBIが流れると無条件で平伏してしまう。目一杯の祝福を君に・・・
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