ノスタルジーとラブコメディとサムシング。
とても小さな話だった。
勇者、魔王といったファンタジーな要素は世界観を形作る上では重要なんだが、物語を語る上ではあくまで一つの修飾語に過ぎない。
マックスにとって、というか結局の所世界にとっても「勇者」って立場や存在は必ずしも必要とは限らないんだよな。
うーむ、思ったより深い所を突いてきているようなそうでもないような…。
それはともかく、短絡的なハッピーエンド、と言ってしまうとアレなんだが、終始観やすくていいアニメだった。
昨今よくあるやたらめったら器用にプロットやらストーリーラインやらを弄り回したような作品とは違い、シンプル且つ往年の様式美を意識した作劇法を用いて1クールで綺麗に纏め上げた印象。
要所で小出しに開示される過去の回想パートも、あくまでメインストーリー上のノイズにならない程度の情報として演出的にいいアクセントになっていたと思う。
マックス、レオ、フレッド、ある程度歳を重ねて生きてきた人には、部分的でもきっとこの3人の何処かに感情移入してしまう作りにグッときてしまう。
どーでもいい話だが、最初は落ちぶれたかつての勇者(CV.中村悠一)って時点で、正直ちょっと変な深読みをしてしまったよね。w