一八

サイバーパンク エッジランナーズの一八のレビュー・感想・評価

4.8
『Cyberpunk2077』の"CDProjekt"と『ニンジャスレイヤーフロムアニメイション』の"TRIGGER"がタッグを組んだサイバーパンクアニメ作品。

ゲーム本編が始まるほんの少し前。
絶望的な格差と犯罪が蔓延する近未来都市ナイトシティ。
ギャングの抗争で家族を失いドン底まで落ちぶれた少年デイビットが、アウトローの傭兵である"サイバーパンク"の女性ルーシーと出会い0から成り上がってく、『スカーフェイス』に『天気の子』と『バイオショックインフィニットベリアルアットシーEP2』を足したようなオリジナルストーリー。
自分の夢を持たない少年が人の夢のために高みを目指して勝手にくたばった、エログロ満載で青臭くて切ないボーイミーツガール。

正直に言おう。
見る前は全く期待していなかった。
CDProjektは『Cyberpunk2077』を不具合だらけのままで発売、実際のプレイ映像とは大きく差があるPVで誇大広告していたことが発覚してゲーム業界を揺るがす大騒動にまで発展したし、おまけにネトフリアニメ。
そしてTRIGGERも『ニンジャスレイヤーフロムアニメイション』の件があったからまた何かやらかすんじゃないかと心配していた。

やられた。
まさかここまで心に突き刺してくる作品を送り出してくるとは。
いろいろ酷いことを言って申し訳ありませんでした。

僕がサイバーパンク作品が好きな理由は、生命と機械の境界線が無くなりつつある行き場のない空虚な世界から"命とは何か""生きるとは何か"を問いかけているからなんだと思う。
人体改造の果てに狂気に飲み込まれ、破滅に向かおうとも大切な人を助け出そうとする終盤のストーリー展開からは、製作者が以前にしでかしたやらかしに対する謝罪の念も込められているんじゃないかと感じた。

ラストは感動的で泣いちゃたけど喪失感がヤバい。
キアヌでもニンジャスレイヤーでもいいから奴らを救ってくれ!

「月、一緒に行けなくてごめんな」

【どうでもいい話】
『Cyberpunk2077』買っちゃった。
PS4だけど大丈夫かなこれ。
一八

一八