土の中からこんにちは太郎さん

GAMERA -Rebirth-の土の中からこんにちは太郎さんのレビュー・感想・評価

GAMERA -Rebirth-(2023年製作のアニメ)
3.0
スコアは3.0は怪獣のデザインに
その他の作りは、これまでの関連作品どころか手仕事で誰かを楽しませようと四苦八苦した先人達の事を馬鹿にしてるレベル
お金掛けて作った部分ばかりを前面にドヤ顔で出すと同時に、特撮・アニメを観る層を『これくらいで楽しいんでしょ?』という風に莫迦にしてる資本主義でぶん殴るネトフリらしい作品
その割に、わざわざ用意している主題歌とEDには愛着どころか耳馴染みすらしなかった
アニメや特撮=子供の観るモノ、という考えでやるのなら"////GRIDMAN"関連作品くらいギッチギチにやんないと

怪獣のデザインは冴えてる
でも見せ方がその魅力を無意味にしてしまうくらいド平凡

"デジモンアドベンチャー(99)"がたった20分でやりきったことを越えるどころか並ぶくらいの面白さの怪獣特撮アニメが未だに現れない

「ガメラは変わったりなんかしない
他の怪獣とは違うんだ」
このセリフだけは良い
作品が良いかどうかは別として
薄汚い事実より、心地良い嘘の方が必要なことだって世の中の仕組みのひとつだと思うから
でも作品そのものがつまんないうえに目新しさすら無くてやっぱプラマイゼロ

怪獣特撮って極論、怪獣が暴れるシーンがビシッと決まれば後は冴えなくても割りとなんとかなると思ってる
ただ、ビシッと決まるには当たり前にクリアしておかないといけない条件みたいなのもあるとも思ってる
この作品は一話45分という尺の長さをダラダラ無駄に使っている上に、せっかくの良デザ怪獣の見せ方が至極平凡で『戦闘シーンだけでももう一度観たい!』とすら思えなかった
全体的にイモ臭い
ほかにも、画面から伝わって来づらい1989年の雰囲気(町並み・部屋の小物・そもそも服装にイマ感が混ざり過ぎて終始年代設定ぶち壊し。絵面も鮮明過ぎで、とにかく視覚から時代設定が伝わって来づらい)
正反対に、主要な子供たちの関係や設定はコテコテに80年代ぽい
芝居がかった嘘臭さは、現代に作られた作品として観るにはダサいだけで、精神的に辛くなるなと言う方が無理
3話くらいまで設定の説明の為の「お約束」で構成されてるのに1話あたり45分とボリューミー且つ上記の古臭い芝居で構成されている
正直退屈で苦行の感強めだった

しかしながら、怪獣の造形の奇抜さとイロモノになりきらない加減だけで鼻血とヨダレが止まらなかった!
特に昭和の捻りの無いクソダサデザインのギロン(トカゲの頭に包丁をトリミングしただけ)をあそこまで元ネタを無視せずに格好良くデザインし直したセンスは『プロってすげえ!』と思った
ガメラもとても良かった
モンアツのガメラはやっぱり買っておけばよかったなあ、と後悔中
でもさあ、イリスと合わせたら計4万円超えて…
ファンに挑戦し過ぎ&転売ヤーが蔓延るのでもうちょっとタイミングは配慮して欲しかった
つーか、再販お願いします
定価13,750円以上で買う気はサラサラ無いので本当に頼みます

これまでのシリーズの総括と平成の3作目のアナザールート的なラストは個人的に得心が行って、この作品に合わせてNetflixのサービスに入って正解だったと思えた
全話一挙解放と、内容では視聴者に喧嘩までは売ってない点で"ゴジラS.P"よりは総合的には好き
あとは、樋口監督はどうもうずうずしてるようなので特撮バッキバキな実写で是非
「他の怪獣と違う」所を改めてもう一度出来るなら見せて欲しい(ガメラ好きはしつこい人ばかりなので10年単位で待ちますので)
この作品は良い同窓会みたいなもの=Re:BIRTHだと受け取ってますので
本当に是非に!