都部

この素晴らしい世界に祝福を!2の都部のレビュー・感想・評価

3.9
第1期の再構成の癖はそのままに、終盤に複数回を跨ぐエピソードとしてアルカンレティア編を組んでいるがそれが前期にはないキャラクターのよりはっきりとした掘り下げが継続回の面白さを産んでいる一方で作品それ自体のテンポ感はやや劣る印象になったのは否めない。

カズマたちの借金騒動/ダクネスの肩代わりによる見合い騒動/そしてアルカンレティアでのアクシズ教団との一件と、前期から触れられていた点を次々に回収するエピソード群としては申し分ない。1期で人となりを掘り下げられた彼等のキャラクター性や設定部分を適切に拡張するという意味でも充分に機能していて、その上で前回触れた原作とは異なる関係性をそのままに維持し続ける筆致も成功している印象だ。

これらのアットホーム感を十全な補強を熟す一方で、アルカンレティアを巡る展開は一時的な集大成として配置されているが、これに関しては扱うコメディ形態がアクシズ教信者の厄介さの一点張りでくどく感じた節が一途に強かったなと。そこに向かうまでの道中の展開も含めて4話弱は基本的に一話完結の歯切れの良さを誇っていたシリーズとしては気になるところで、完成度はそれほど変わりないものの1期の方が散文的なのに纏まりがあったように感じた次第だ。
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