ゆゆ

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。のゆゆのレビュー・感想・評価

4.5
昔から見たい見たいと思いつつも見てなかった。やっぱ有名なだけあってちゃんと面白い。

八幡の言ってることって捻くれてるし屁理屈こじつけだったりもするけど的を射ていて、なんていうか八幡って結構正義感があるタイプというか理不尽を許容できないタイプのそれだから学生生活とか言う理不尽のオンパレードで我を保とうとすると孤立もするかなって。まあ八幡のぼっち描写基本女子からもたらされたものばかりで男との友人関係が不明瞭で正確には分からないんだけど。

自分は誰かが言ってあげなきゃその人の悪いところは改善されないから自分が気づいた時点で言ってあげる方が優しいだろって思うんだけど、そういう思考持ちだから八幡は優しいなと思うし陽キャとかキョロ充とかイキってるやつらが結構人でなしというか、頭足りてなくない?って思う。

葉月とか特にそうで、明らかに自分達が間違ってる、やり方に問題がある、他人を思いやれてないのにどっちもの肩を持とうとして結局どっちかに損を押し付けてたり、上辺だけしか助けなかったり、八幡の優しさに気づいてなおキレたり、八幡のやり方が正しいとは思わないけど表面的な優しさだけでその場を誤魔化してどうすんの?って。まあ八幡と対比になるようデザインされてるキャラクターなんだろうけど、まさしく八幡の言う人という字のもたれてる側だよなーって。しかももたれてることに自覚ないまま自分は相手も助けてるって思ってそうで厄介というか、八方美人って周りからこう見えるのかなあ……
普通に考えたらガチで練習したいと思ってる人の横に遊びで使いたい人が来るのは邪魔だから使用目的が違うのに同じ競技場所ってだけでみんなでって言うのおかしいし、ましてやこっちが許可どりしてるんだからお願いする立場で断られてるのに妥協案に持って行こうとする姿勢が陽キャさんだ〜…って感じするし、本質を見ないのに上辺だけ助けて満足した気になるの真に相手のことを思ってないんだなって感じだし、構って欲しいだけの女に迷惑かけてるって事実を突きつけてあの子を庇うのその役割が八幡に求められてたのもあるし葉月はそういう行動するやつでちょうど良かったんだろうけど実行委員に参加して他の人が仕事押し付けられてあの女が遊び呆けてるの見田はずなのにそっちの肩もてるんだ……って、まあ八幡が言いすぎなのはあるけど言いすぎなきゃあの女自覚しないだろっていう。

由比ヶ浜とつるんでるギャルの女とかもテンプレ陽キャではあるけどあの横暴諌めない周りどうなん?林間学校の小学生にああだこうだ言ったりしてたりしたけどこの人もあの小学生と同じだよなあ…それに気づいてないんだなあ……って。

ぼっちの八幡の方がよっぽど相手のことを見てるし思ってるのがなんか皮肉だし世の中わりとそういう理不尽が溢れてるよなあ…って考えさせられる。

まあ葉月とかギャルとかあの辺は先生の言ってた「上手くやってる」側なんだろうし八幡はそいつらが上手くやってる裏で理不尽な思いをする人間がいるのが、それが近しい人間の場合特に許容できない側で、
上でああだこうだ書いたけどこっちが悪いあっちが悪いって決めつけるのは簡単だけど人間関係ってそんな理路整然としてなくて複雑怪奇なものだよね、って対比が描かれてるところが好きだなあと思う。八幡視点で見るから八幡の方に共感するし正しいと思いがちだけど葉月達の仲ではああいうノリが「普通」だったり「良いとされる」のかもしれない、みたいな。学生時代って特に正論は嫌われがちだし女子グループなんて共感や同調を求められて答えは求められないし。事実じゃなくて誰かで正義が決まりがちだし。

誰しもが自分の「価値観」を持っていてそれが反発しあったり共感したり相手の考えを受け入れたり不干渉でいたり、この作品のそういうところが見てて好きだなと思う。
1話だったかの雪ノ下と八幡の

「私は自分を高められるなら限界まで挑戦するべきだと思うの。それが最終的には由比ヶ浜さんのためになるんじゃないかと」
「努力は自分を裏切らない。夢を裏切ることはあるけどな。努力しても夢が叶うとは限らない。むしろ叶わないことの方が多いだろ。でも頑張った事実がありゃ慰めにはなる」

ってやりとりがそれを表してて1話で好きだなと思った。


ラブコメ部分に触れると絶対に由比ヶ浜が好きだけど由比ヶ浜が幸せになる未来が今から見えなくて鬱ではある。幸せになって欲しいどうか。切実に。
ゆゆ

ゆゆ