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女神降臨のsoopenのレビュー・感想・評価

女神降臨(2020年製作のドラマ)
4.1
誰もを笑顔に、幸せな気分にさせてくれる作品。ズッコケシーンや、漫画でしか有り得ない展開に、時に大笑いし、くすくす笑いし、一生懸命な若い子達の青い恋愛に、久し振りにこういうのいいなぁ、と思わされました。

脚本も違和感なく、スホのようなお金持ちが何故貸本屋に通っていたのかも、親が買ってくれなかったからか、初版本があるからとか、考えられるし、ソジュンが人の心が分かるのも、病気のお母さんの面倒を見てきた苦労人だから、とかカンスジンの変貌振りにも理由があって、環境の変化と時間が必要だったこともリアルだなと思いました。そのまま少女漫画なドラマですが、細かい設定の裏付けがされているので、ジュギョンのメイク前と後でそんなに違う⁈違う所ってアトピーのような赤ら顔と、ダサいメガネだけじゃない?、という大きな疑問も、何故か受け入れられました(笑)

ジュギョンの真っ直ぐな性格に感動。
虐められても相手に対抗する勇気、許す勇気、親に反対されても、夢を諦めない勇気、そしてスホを諦めない勇気、沢山の勇気に、こんな子いないわ、と思いました。傷ついてもしなやかに立ち上がり、明るく前向きに…「彼女はキレイだった」のキムヘジンに似ているかな。

スホ派、ソジュン派に分かれただろうこのドラマ、私はソジュン派かなぁ…
スホもソジュンも、外見の美しさには全く囚われない(自分が美しいから他はどうでもいいのか?)だからこそ内面の美しさ、その人の本質に気付く能力を持っていたんでしょう。アイツさえいなくなればオレを好きになる筈!という思い込みの激しい勘違い人間の多く登場する韓ドラも多々ありますが、ソジュンは、相手の気持ちを尊重して、自分の気持ちを押し付けたりしない、もどかしいほどの優しい男性で、同時に親友がライバルだと分かっていても、嫌な態度一つ取らない、稀に見る爽やか好青年でした。

お姉さんと先生の、凸凹カップルも見所の一つ。ジュギョンのお姉さんの惚れ惚れするカッコ良さ、フルーツちゃんと呼ばれる繊細で可愛らしい先生。対照的な2人の、挙式に至るまでが笑えました。

カメオ出演も、色々な作品へのオマージュも取り込みながら、飽きさせずに完走させてくれたこの作品。俳優の力は勿論ですが、脚本も良かったように思います。笑いに飢えている人には特にお勧めします。
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