あお

ハルカの光のあおのレビュー・感想・評価

ハルカの光(2021年製作のドラマ)
3.0
「名作照明ドラマ」というサブタイトルに惹かれ。名作照明を紹介するためにドラマを絡めた感じ。深夜帯に1話25分で、寝る前に気軽に観られてゆったりした気持ちになれる、アルファ波ダダ漏れの映像であった。照明はもちろんインテリアデザインに興味があれば、雰囲気だけで十分楽しめる。
最終話で登場したポール・ヘニングセンの照明、私もほしい。

ただ、コンセプトが素敵なのに脚本がそれを活かしきれていなくて残念。このスタイルでいくならもっと徹底的に照明紹介をしてほしかった。それと主人公ハルカのキャラ設定、台詞・演出がけっこうキツい(演じる黒島結菜は悪くない。むしろ良い演技をしていた)。せっかくのあたたかい雰囲気がハルカのまっすぐすぎる照明愛としゃべりすぎる性格、高めの声と軽い言葉遣いによってぶち壊される。我を出さない、大人しいキャラのほうがよかったんじゃないか。

黒島ちゃん最近すごく綺麗になったような。これから役柄の幅も広がっていってほしい。
ハルカの少女時代を演じた田牧そらちゃん、演技してるの初めて見たけど大人びてて綺麗で最初わからなかった。
駿河太郎のボクサー役、めちゃくちゃ良かった。

オーナー役の古舘寛治さんはいかにも「こだわり照明店のオーナー」で、これ以上ない最適キャスティング。やはり微妙な台詞が多々あったが古舘さんによってうまく和らげられていた。古舘さんって棒読みっぽいのにどんな役にも味を出す、良い意味ですべて「古舘さんっぽく」なる、不思議な魅力のある役者さんで好きです(初めて知ったのは「ROMES」で、そういえばこれもNHKのドラマだった)。
ギターの弾き語りかっこよかったし、元奥さんとの関係もおしゃれだったし、最後の挨拶が「楽しかった!」なのがすごく良かった。

さすが、店内の照明器具だけでなく、背景にうつりこむ光のぼかしなどもすごく丁寧で、心を込めて光を撮影しているのがわかった。とても綺麗でした。
ハルカの部屋が暖色照明だらけなのも憧れる。

オープニング部分は毎度、制作陣が自由に遊んでましたね(褒めてる)
あお

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