報道にかける記者たちの思いと女性記者の苦悩の歴史、という2つの要素がしっかり伝わってくる良作。雰囲気でなんとなく〜ではなく台詞としてはっきり語られることで、わかりやすかったし心も動いた。2つ欲張って大丈夫かという不安をよそに、どちらの要素も半端にならず着地させているのが見事。
キャスティングもばっちり、とくに芳根京子は芯とクセのある役が本当にうまい。
ただ、「つないだ女たち」というタイトルどおりとは言え、視点（主役）が横並びで4人分もあるのは多すぎた印象。時代を行ったり来たりする構成もマイナスに働いてしまったと思う。そのブレに1本筋を通す存在として飲食店（焼肉店？）があったことで、なんとか堪えた感じ。
終わり方もずいぶんさっぱりしていて驚いた。話にピリオドを打たないようにしたかったのだろうが、せっかくならもう少し熱く終わっても良かったのでは。
