16歳の誕生日に「女って何？」と呟いた清美の脳内にFM999というレイディオ番組が始まる。3人の歌姫が様々な「女」を歌う。
女って何？
〔一番目の女（宮沢りえ）〕
女のイメージなんて男が作ったもんでしょ？と吐き捨てる最初の女イヴ。ちょっと面倒臭そうに歌う擦れた感じがまあ最高。宮沢りえからスタートする辺り期待値上がる。
〔毛皮のコート着る女（メイリン）〕
機械音に高い声でがなって歌う一本調子のメイリンが苦手だったが今作の低い声で歌謡曲調を歌うメイリンめちゃくちゃよかった。カッコいいじゃん！男に依存しながらついつい生きていっちゃうのは古い感じだよねって言いたいんだけど実際なかなかそう生きられないもどかしさが伝わった。
〔そこだけ雨が降る女（菅原小春）〕
最近の長久作品に欠かせなくなってきた小春さん。今回全く踊ってないのに存在感ばっちり。たどたどしい演技なのに、それに却って悲しみや諦めを感じてしまった。
少女の投げやりな口調のひとり語りから始まるのも、かわいいような廃れたようなキッチュな世界観の背景も、歌う女の衣装も長久ワールド全開でワクワクしかなかった。（語彙が追いつかない）
女という事について、声を上げ話せる世の中になったのは進歩だと思うけど女同士で話しているだけではもう手詰まりな感じがしてしまう。そこを打破するには男性がこの話題について率先すべきだと思っていたとこにこれきた。長久さんだから押しつけがましさは皆無。わざわざ男だとか女だとかセクシャリティについて細かく認識しないといけないんじゃなくて「人間同士みんな好きになればいいじゃん」って神さまはなんでそうしなかったんだろ？最近つくづくそう思う。
創造の神、かなり想像力足りてない！
