Maririri

天気がよければ会いにゆきますのMariririのレビュー・感想・評価

3.4
雪深い朝のすーっと喉が冷たくなるような空気、
春の穏やかな風の匂いが観てるこちらにも伝わりそうで、
ストーリーがどうこうより、
彼らが住まう田舎町の風景にとにかく癒やされた。

韓国の坂口健太郎と勝手に呼んでいたソ・ガンジュンさんは
小さい時からずーっと同じ女の子に恋していて、
挙げ句妄想ストーリーをブログに連載しだすわ、
その彼女が田舎に戻ってきたら、
毎朝窓から動向を気にするスレスレな男なんだけど、
性格が温かいゆえか、いや姿形が良いからか、
なぜか幸せが訪れる超絶ツイてる男。
(紹介がチャラいがそんな話ではない)

で、彼の妹を演じたのが『哭声』で悪霊に取り憑かれて
叫びまくってたあの警官の娘でさ……。
めちゃくちゃ面白いの、狂ってる。
女ソクジンみたいな感じ(伝われ)で、
ぶっ飛んでてかわいいんだよ…大きくなったねの高校生。

彼の親友を演じたイ・ジェウクさんは別のドラマで
大人気みたいですが、こちらも負けてません。
絶妙にとぼけてるけど、優しいソウル大卒の公務員。
彼の幸せの定義が素晴らしくて、
あれ目の前で言われたらすぐ好きになるよ、そりゃ。

主役はなんとビソ。
いつもは絶対的存在でキラキラ満載なビソが
暗ーい、穏やかーな、かつ意志の強い人を演じてます。
今まででいちばん好きかも。
相変わらず素晴らしく安定感のある芝居なんですが、
周りが芸達者で霞む霞む。すごいよこのキャスティング。

追い焚きしてるみたいに(例えが風呂かよ)
だんだん心が温かくなります。
そして人を温かくできる人の優しさに大変憧れます。

ちなみにタイトルだけは女の強い憎しみがこめられた後、
解氷いたす過程に身の毛がよだちました。
さらには日本語最優秀適当ワードの「行けたら行きます」に
似てますがそんな要素はありませんのでご心配なく。
Maririri

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