朝に放送していた当時、私が文句ばかり言うものだから、とうとう家内がキレたことは我が家では知らない者はいない。でも終わってみると、やっぱりどうみても失敗作だったことは家内も含め、我が家において揺るぎないコンセンサスとなり、主人公の女優は「チム子」と呼ばれ続けている。たまたまテレビに映ってると、あ、チム子が髪を染めてる！といった具合だ。そこには気の毒に、という思いもある。日本人の家族みたいになれることも、朝ドラの主役を張るということの一部だ。「アシガール」では優れた主役とまでは言えないものの、そこまで悪くなかった。そもそもあの朝ドラは、悪いけど沖縄の料理っていうモチーフの時点で興味が湧かず。鹿児島とかなら新鮮だったのだけど、普通に豚肉の野菜炒めとかが一番うまそうかな。火山灰のミネラルたっぷりだから。毎日あの黒豚ラーメンでは死ぬし。
そんなかわいそうなチム子が、相手役の俳優との子を妊娠したとのニュースを見て、私は思わずちむどんどんした。事実婚こそ、今の日本に足りないものだと思っているからだ。日本人はコミュ障で形式に頼りすぎ。結婚しなくとも出産ができるぐらい信用できる相手なら、結婚する必要もない。芸能人の場合は公知なので結婚したも同然ではあるが、事実婚を広める役には立つ。欧州では結婚したからって税制上の優遇もないし、日本だって控除はどんどんなくなっている。大事なのは形式でも伝統でもなく、自分の感覚である。ちむどんどニズムである。彼らを結びつけたのは、あるいは駄作の朝ドラの矢面に立つという吊り橋効果によるちむどんどんかもしれないが、それにThe BOOMの歌なんて私は大嫌いだが、吹っ切れた（？）チム子の今後に幸多かれと祈るものである。
