血縁という名の呪いと殺人事件の遺族にまとわりつくサバイバーズギルトをひとつずつ丁寧に破壊していく良いドラマだった。
父親の出世のための道具にされ続け、母親も自分の人生も自然な感情の動きすらも奪われ続けたジュウォンが最後に泣けてよかった。
父親の側近の検事が最後に自分の人生を選べてよかった。
彼が来たことによってドンシクと周りの人の止まっていた時間と人生を再び動かしたんだと思う。
このドラマの良いところはドンシク(※主人公。40代の男性)に「ホステスなら死んでもいいのか?」と言わせたところだと思う。
もうひとつは中盤あたりでわかる犯人の造形に考察をするだけの深みを与えなかったところ。
司法を扱うドラマ(法廷モノや刑事ドラマ)だとメインキャラの倫理観、すなわち製作陣の倫理観を厳しく見る人間なんだけど、この作品は気になるところがなくてよかった。
OSTも最高。良いタイミングで流れるTimelessが堪らない。