赤羽在住の漫画家セイノ(ムロツヨシ)は、ある日地図を見てハッとする…「自分の知らない街ばかりだ」と。知らない街にはどんな光景が広がり、どんな人がいて、どんな物語がそこにあるのか?それを知らないまま死んでしまうのは「なんか、嫌だー!」と、自分とは縁もゆかりもない土地へ足を運び始める。今まで足を踏み入れたことのない街を実際に歩いた経験から作られた【大人の街ぶら冒険】ストーリー
東京・赤羽在住の漫画家・セイノは、ふと地図を見て「知らない街ばかりだな」と思い立ち、そこで見られる光景・人・物語を知らないまま死んでいくのは「なんか嫌だー!」と叫び、赤羽を飛び出し、ほど近い「上中里」へ。スナックなのか喫茶なのかよくわからないレトロな店で出会ったのが、クセの強い店主(黒田福美)。彼女に勧められたメニューに感激し、ついプライベートなことまで話し込んでしまうセイノだったが、慌てて店を飛び出すことに。住宅街には、何かの跡とおぼしきレンガの壁を発見しわくわくするも…。住人たちは口々に「何にもないところ」だというが、セイノは気になっていた食堂兼居酒屋へ。そこで常連客(高杉亘)らとごきげんに歌うなど一日満喫してしまう。
セイノは、時間が止まったかのような国道駅を堪能しながら街中へ。実はここが、薩英戦争の引き金になった「生麦事件」の現場近くだったことを知る。地元の名士(平泉成)が作ったという「生麦事件参考館」を訪れるも、真っ暗。どうやら停電らしい…がその名士が登場し、シュールなダジャレと共に生麦事件を語りたがる。その後セイノは、ラーメン店でなぜかナポリタンのメニューを見つけ実食、その味に感動する。夕方、レトロ感あふれる国道駅に戻ってきたセイノは、駅前の焼き鳥店へ。常連客とおぼしきおねえさん(高橋ユウ)から「なぜこんなところに来たの?」と聞かれ、“歴史好きの真面目な青年”を装おうとするセイノだったが…。
駅前に立ち尽くすセイノ。国会議事堂のある霞ヶ関へ、と見せかけて「埼玉の霞ヶ関でした~」と自身にツッコミを入れる。北口のロータリーで見つけたのが、杖をついたよぼよぼのおじいちゃん(ビートきよし)。セイノは「おいしいお店とか名物はありますか?」と尋ねると、返ってきたおじいちゃんの答えにがっかりしてしまう。その後は、雰囲気のよさそうな団子店を見つけたり、子供たちが集まる公園でのんびりしたり、と霞ヶ関を堪能しはじめるセイノ。しかし、なぜかところどころでおじいちゃんの“幻”につきまとわれる。気を取り直し、南口を歩くと個性的な外壁の喫茶店にたどり着く。コーヒーを頼もうとしたセイノに、ママ(高橋ひとみ)が発したのは、なぜか「かにぞうすいがおいしいわよ」だった。なぜ喫茶店にぞうすい?セイノの街歩きは続く――。知らない街歩きを続けるセイノだが、その行く先々で、謎の男の写真が飾られていた。なぜ、セイノと同じ動きをしているのか…。
漫画家セイノは、老後は東京西部の郊外でひっそり暮らしたいという願いがあることから、その下見として、山田駅(東京・八王子市)に降り立つ。駅前の定食屋さんで生姜焼き定食に舌鼓を打ったあとは、将棋サロン前を通り過ぎるセイノ。その後、雲龍寺というちょっと個性的な寺で、美しい女性・美咲(新川優愛)に出会う。セイノが定食屋さんの1000円ガチャでゲットした「たまごっち」を拾ってくれたのだ。テンションが上がったセイノは、「ああいう人と老後を送れたら幸せだろう」なんて思いつつ、さらに道を進み、ある牧場にたどり着く。なんとそこで作業着姿の美咲と再会することに。美咲はこの牧場の娘だったのだ。美咲の父(伊吹吾郎)は、石窯で焼いたピザをランチにふるまってくれた。美咲の母も登場し、まさに家族総出でもてなしてもらい、すっかり気をよくしたセイノだったが…。
バンドくるりの曲を口ずさみながら久留里駅(千葉・君津市)に到着したセイノ。 とうとうICカードも使えない駅に来てしまったセイノは、趣のある駅舎を眺め満足げだ。そしてここは千葉で唯一“名水百選”に選ばれたことを知る。商店街を歩くと、レトロなかき氷店を発見。店主(モト冬樹)から「味はどうされますか?」と聞かれ、変わりダネを注文してしまう。実際に出てきたかき氷の味に感動したセイノは「やっぱ久留里の氷は違うっすね」と絶賛する。しかし、店主が発した言葉に「へ?」と拍子抜けすることに。気を取り直して歩き始めたセイノは、久留里城へ。資料館のスタッフ(東幹久)が一生懸命説明をしてくれるのだが、セイノはそれより食事ができるところを捜したかった。日も暮れて、ようやく見つけた赤提灯の光。「居酒屋くるり」だった。そこにあの謎の男の影が…。実は、セイノの行く先々で、その男の写真が飾られていた。なぜ、セイノと同じ動きをしているのか――?
久留里(千葉県・君津市)で一杯やりたいセイノがようやく見つけた「居酒屋くるり」。ママ(久保田磨希)と常連客(温水洋一)が会話を楽しんでいたが、常連でないセイノを見てけげんそうな視線を送ってくる。しかし、一生懸命トークを盛り上げるセイノに、少しずつ和んでくる店内。そのころ、自転車であの男“ナカタ”(中川大志)が店に近づいていた。そう、セイノが行く街々でまるで先回りしているかのような動きを取っていた人物だ。ナカタは店に入るとママや常連客とすぐに意気投合してしまう。勝手にライバル心を抱いたセイノは、ナカタに今まで歩いてきた街での経験や楽しかった出来事を披露する。ナカタも負けじと、いかに自分がそれぞれの街で人気者だったことなどを熱弁し、マウントの取り合いに。あきれたママが「カラオケ歌わない?」と提案すると、今度はカラオケでもふたりのバトルが勃発。さらに意外な展開が待っていた。
2021年3月に異例の6夜連続で放送された、ムロツヨシ、フジテレビ初主演の深夜連続ドラマ『全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの』(原作:清野とおる)の第2弾『全っっっっっ然知らない街…
>>続きを読む