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マウスのbowzZのネタバレレビュー・内容・結末

マウス(2021年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

こう思わせておいて本当はこう、のように話が二転三転する。サイコサスペンス物にしては長い。そして話も複雑であるけれど、ずっと見入らせて続きを気にならせ一気見させる力は持っているドラマ。

これは現在ではまだ不可能な2つの事の上に立脚しているフィクションなので、ある意味SFともいえる。猟奇的で全然SF的ではないけどね。ただこういう事柄に気づきを与えてくれたよ。

一つは出生前にその子のサイコパス遺伝子の保有がほぼ確実に分かるという検査技術。これが実現すると確かに皆、出産を止めるのでは?
サイコパスの遺伝確率は8割という研究結果も実際にあることだしね。ただしプレデターになるのは、誕生後の環境要因によっても違ってくるようだけど。

もう一つは脳移植。これも現在では不可能ではなくても、ここまでのは実現できる訳がない。ましてや移植後ドナーがこれほど活発に動き回るのも、記憶に関する事も、こんな事はありえない。
だからやはりドラマで絵空事なんだよね。

でも確かに将来、これらが可能になった暁には、悲惨な被害者を生まない為に「戦争と犯罪のない社会は自然に生じない。我々が築かないと(劇中セリフ)」という事からサイコパスの芽を事前に摘むような事も行われるようになるのかもしれんな。
しかし先天的なサイコパスはともかく、後天的なソシオパスの問題もあるし、環境要因もあるので、そんな技術を持ってしても、完璧に猟奇犯罪や戦争は無くせないかも。

にしても、韓国の作劇能力にはホント感心するよ。
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