みゆきち

男コピーライター、育休をとる。のみゆきちのレビュー・感想・評価

4.0
育休って言葉は知ってても、それが一体どんな休みなのかわかんない。コピーライターの主人公もそんな1人。
まだ育休を当たり前のように取得する男性は少ない。育休の事をまるで知らないのに育休をとりたくなるようなキャッチコピーを作ろうと思っても全然ダメ。それなら実際にとってみてはどうだろうか?
ちょうど奥さんに赤ちゃんが出来たタイミングだったので、子供嫌いの主人公も育休を取得することにしたのだが…

育休制度についての知識から赤ちゃんが産まれてパパ一年生としての育児奮闘、そして保活まで。男性目線で描かれる育児の日々。

自分の体験談が原作なのかな?
女性目線の意見や女性側からの育児奮闘はあんまりスポット当たらないので、下手したら奥さん育児してなくて全部旦那さんがやってるかのようにも思える描写もある。実際には同じぐらい奥さんも奮闘しているだろうとは思うが、こちらの作品は男性が主人公なので男性目線で進むから、そこは主人公=自分の体験談ならばこんなもんなのかなと。

自分の子供なのに育児に「協力」程度でイクメンとか言われてチヤホヤされてるのが私は嫌いなので、はじめは主人公にちょいちょいイラッとすることが多かったんだけど、次第に育児に真剣に向き合って悩んで苦しんでる姿が男女問わず育児に真剣に向き合った人ならきっとわかるわ~!って共感に変わり、どんどん引き込まれた。

共働きで仕事にやりがいを持つ奥さんの気持ちに気づいたり(気づくのスゴい)、育児が面白いと感じたり。今まで気づかなかった近所との繋がり、パパ友欲しくなる問題、保活と共働き故の悩み等、本当にわかる~って思う作品。赤ちゃんを育ててる時からはずいぶんだった私も充分楽しめた作品だけど、今からパパになる人達にも育休制度や育児についての予習として見ておいて損はないかなとおもえる作品でした。
みゆきち

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