Morohashi

最愛のMorohashiのレビュー・感想・評価

最愛(2021年製作のドラマ)
5.0
このドラマは、誰の視点で話を見るかによってかなり印象が変わる。私は、宮崎(松下洸平)の視点で見たけれど、真田梨央(吉高由里子)や加瀬(井浦新)の視点で見ればまた違った印象を持つドラマだと思う。
それだけ、各キャラクターが作り込まれていて、とてもよくできている。

端的に言って、このドラマはそれぞれの人物にとっての「最愛」の対象への「最愛」を表現する話。対象は、人かもしれないし、仕事かもしれないし。
正直、そこには他人がとやかく言うような余地はなくて、その人がベストだと思ったなら、それがベストなんだと思う。
だからこそ、この話には純粋な悪人は1人しか存在しない(渡辺のみ)。それぞれの人が思う最善の策が結果として誰かの利益を損ねる結果につながるだけのこと。

これはとても考えさせられるテーマだった。


物語の大事なポイントに差し掛かると決まって流れる宇多田ヒカルの歌は、昔のドラマ「東京ラブストーリー」の演出を思い出した。他の人も書いているが、音楽にかなり凝っている。そして主張が強め。笑

松下洸平と吉高由里子はこんなにもいい役者なんだなと気づかせてもらえた。
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