日本と海外のドラマでのキャラクター描写の違いを楽しめました。
同じ医療ドラマでも、日本の場合はいい人間と悪い人間が明確に表現されていて、悪い人間は成敗もしくは改心の流れが通常です。特に利権を求める人物は悪役として描かれやすく、表向きにはいい顔押していても裏では人を蹴落としたり汚い手段で目的達成のみを目指します。
しかしこのドラマではどの登場人物もいいところも悪いところも持っていて、その一つ一つをそのキャラクターの個性として描写されています。またそれらの否定もしていません。
利権を求めていて現院長を疎ましく思っていても、患者を救うために奔走しますし、家族や自分の私生活で悩んでいます。元警察官で人情身溢れる研修医は犯罪歴に敏感でドナーを申し出た模範囚を受け入れることを激しく拒否していました。自己中心気味で人より優っていたい主人公の同僚は、なんの気なしの言葉で主人公の成長に貢献しています。
劇的な事態は多くありませんが、たくさんの価値観が飛び交う中で時に後戻りしながらも前に進んでいく主人公の物語はとても引き込まれる内容です。
