りん

美しい彼のりんのネタバレレビュー・内容・結末

美しい彼(2021年製作のドラマ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

BGM代わりに流したら面白くて一気見!
30分×6話で観終われるのは気軽で◎
素敵な作品だったことは大前提として、それ以外の部分で気になったところ。

・「神格化」の危うさ
平良・清居どちらの心情台詞でも登場した通り、平良→清居の愛情の向け方があまりにも宗教すぎる。カメラという自分の解釈で相手の見え方を一方的に捉えて愛でる。自分の感情はストレートに相手へぶつけるのに、相手の感情はないものとして扱う。そのため、清居からの愛情は最後にはっきり言われるまで全く気付かない。まるでメディアを通したアイドルの見たい部分だけ取り出して都合良く応援するオタクのようだった。この一方通行の矢印が突然相互作用した場合、初めのうちは幸せでもゆくゆくは自分の想像とは違う相手の行動や感情に違和感を抱くことになりそう。

・他者からの「視線」の渇望
一方で平良→清居の愛情は自分を見てくれるかどうかで決まる。作中で何度も「アイドルになりたかった」という言葉が出てきた通り、誰かに愛されることを熱望していた清居にとって損得勘定抜きで熱い視線を向けてくる平良は格好の相手だった。そして熱い視線で見るくせに自分の何を見ているのか掴めない相手に対する疑問や不安が恋愛感情に繋がった。ただ、例えば今後平良の考える美しさに清居が当てはまらなくなったらどうなるのか。平良の目線が失われたらどうなるのかと考えてしまった。

・最終話ラストの学校シーン
2人とも不法侵入すぎる!24時過ぎに侵入したこともそのままそういう行為に及んでしまうことももしバレたら確実に犯罪者!フィクションとはいえあまりにも学校のセキュリティがガバガバすぎて、全然台詞にも演技にも集中できなかった…。

・小山が当て馬すぎる
あんなにいいやつなかなかいない。誰か優しくしてあげて…。
りん

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