りん

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ パート 2のりんのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

韓国ドラマ特有の超巨大伏線大回収が立て続けに起こりまくり、爽快なラストだった!

お金のかかった韓国ドラマはひとつのジャンルに縛られないシームレスな作品が多い。ザ・グローリーもまさにそう。ドロドロ復讐ドラマかと思いきやミステリー要素も含み、母親たちの生き様を感じる場面もあれば恋愛のときめきもある。脚本の巧妙さとそれに応える役者陣、美しく時に不穏な画を作り出す映像班や照明班、各キャラクターを彩る衣服類…どれを取っても素晴らしかった。あと、キャスティング凄すぎないですか?子役たちが成長した姿があの大人たちに繋がってるようにしか見えないのよ…。

色々と見どころがありすぎる中で1番心に残ったのは、DV夫が死んだ後のおばさんの涙。
元々夫を殺して欲しいという交換条件でドンウンの復讐劇に加わったから、夫が死んでおばさんはせいせいするのではないかというこちらの期待をいい意味で裏切る表情だった。笑うように、苦しそうに、悲しそうに泣く姿が忘れられない。
「あなたが最後に選んだ服よ」「マンゴーは無理だけど、海には来れたわね」
そう言いながら寂しくも清々しいとも憎らしいとも取れる表情で遺骨が海に流れていくのを見つめる表情が…あまりにもすごすぎた。息を呑んだ。あらゆる感情がないまぜになりどうにもぶつけどころがなくて涙として出てきていたんだろうなと思うとこちらまで苦しくなる。
このドラマがかなり勧善懲悪というか、"悪いことを先にした方が報いを受けるのは当然"というテーマで全編を通して描かれている中で、おばさんだけは少し違ったからこそ心に残ったんだと思う。手を出されても、娘に危害を加えられても、殺して欲しい・死んで欲しいと毎日願っていても、それでも生涯の伴侶を喪失するという悲しみが生まれるんだと思うと…人間ってなんてややこしくて愛おしいんだろう。

ドンウンの復讐が落ち着いたと思わせて、すぐヨジョンの復讐に切り替えるの格好良すぎる。引き続き2人とも強く生きてほしい。そしてもし続編があるなら是非見たい。

あり得ないと思うけど、もし日本でドラマ化するなら死刑囚はムロツヨシか高橋一生でお願いします…。
りん

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