原作のあらすじをざっと読んだだけだけど、荒唐無稽で適当な展開するシナリオも原作ならもう少しリアリティがありそう。
浜辺美波の無駄遣いだと思いながらも見続けたが、この設定なら確かに浜辺美波が的役だったのだろう。医療以外無である○○ー○から心を持っていくと言う無菌室のようなキャラ。あの透明度は確かにピッタリなのだが、いかんせんシナリオも演出も中途半端。狭いセット部屋を行ったり来たり。舞台も何箇所しかなく、無駄にバタバタした演出で観客に何を見せたいのか芯がずれてくる。コメディは確かに楽しいのかもしれないが、命やら感情やらを扱うにしてはドタバタ。整理がついて無さすぎ。
原作だと実験体の病状を診断し続けたとあり、もっと重い物語だったのだろう。その重さが描けていたら面白かっただろうに。残念ながら役者の演技に頼ってもシナリオと演出が下手くそ過ぎて悲しい作品だった。
浜辺美波の二役に石橋凌の父親に変わる瞬間は確かにグッとくるものがあったのだけど。
