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にんげんこわいのdarumaのレビュー・感想・評価

にんげんこわい(2022年製作のドラマ)
4.0
落語×ドラマ。で、これは原作を変えるタイプ。オムニバスでそれぞれ別の女性脚本家さんがアレンジしてます(敢えて女性が狙い)。それが功を奏しているのか否かは置いておいて、(それも踏まえて)オチは読めるんですが、個人的にはだんだん面白くなります…!というか怖い。まさにタイトル通り。

なんていうか…キャストとストーリーが絶妙。
1話は東出昌大さん×黒木華さんで、(言っちゃなんだが)東出さんがリアルすぎる。。(苦笑)
2話は山本美月さん×岡山天音くん×大東駿介さん。
これは絶対前科者の大東さんをフォローしてる(笑。WOWOWだからね!)
3話は永山絢斗さん×瀧内公美さん。推しの尊さを知る。(あの頃。的な…永山さんは出てなかったけど)
4話と5話だけ上・下、実際の落語も別になっているそうで、なるほど!と思った。萩原みのりちゃん×奈緒ちゃん×若葉竜也さん×中島歩さん。

それぞれのキャストについて、いろいろと他作品(やリアル)を思い起こす設定&シーンが満載。当て書き感というか^^
そういう細かい引っ張り方は、よくあるといえばそうなんですが、WOWOWだから余計に!?なのかな(有料なので少しでも楽しませようという事…?加入してもらわなきゃなので)

個人的に岡山天音くん見たさで入ったんですが、本作については、一番うーん…。。という感じだったかな?役(演技)は良かったんですがストーリーが…全話通して脚本家さんはすべて違いますが監督は共通、だけど2話だけ別なんですよね。そのせいか?話構成としての組み立て方がちょっと微妙だった。1話が面白かっただけに…(なんていうか、1話とのバリエーションがうまくつけられていなかった。。飽きちゃう。単発でこれだけ観たらとても面白かったと思うけど)でも30分短尺のオムニバスで落語縛り、かつオチを変えなければならないという制約もあるので、とても難しいですね。

天音くんは昨年、同じ博報堂が制作している30分単発のHuluオリジナルドラマに出ていたので、見込まれてるな~!とは思ってちょっと嬉しかったけど(実績買われてる)、いつも微妙な作品に当たる…(苦笑)
演技で引っ張れる人だと思われてるからなのかな?(だとしたら嬉しいけど。でもどちらの他作品も錚々たる演者さんだったので、やはり当たりが悪いのか、余程信頼されているのか)

でも、それ以外の作品はめっちゃ面白かった!!
3話の脚本がペヤンヌマキさん、4-5話が舘そらみさんで、来世ではちゃんとしますのコンビです。そちらが好きだったので、というのもあるかも…
(話のタイプは全然違いますが)

毎回、ドラマの最後に柳家喬太郎さんが落語との違いを解説するんですが、最後の回には舘そらみさんも登場し、対談形式に。まるで映画の舞台挨拶のようで驚いた!

喋り方が古典と現代をミックスしてたり(最初天音くんであれ?って思って、次の永山絢斗さんもそうだったのでおそらく意図的かと)、中島歩さんの作品がちょっと偶然と想像を思わせる作りだったり、落語をベースにしていたり、舞台挨拶を思わせる感じも含めて、メディアミックスというか、相乗効果すぎた。うますぎ。

原作通りのドラマも観てみたかったな…というのと、原作の落語も聴きたくなった。(という意味では狙い通り行っていると思う)

続編、というか、新作があるならまた観たいです。
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