地底獣国

ミズ・マーベルの地底獣国のレビュー・感想・評価

ミズ・マーベル(2022年製作のドラマ)
3.7
パキスタン系アメリカ人でムスリムの女子高校生ヒーローという面倒く..失礼、非常に込み入った設定だけに、そのバックグラウンドを丁寧に描写するというのは分かりますし、ヒーロードラマの枠内でムスリムたちが偏見にさらされている現状を描写して見せただけでも十分評価に値するとは思うのですが。

さすがに「前半ゆったりペースで後半急にバタバタする」って展開を1-4話まで繰り返されたら「もうちょい何とかならんかったのか?」と言いたくもなります。ついでに言えばご都合主義な部分も結構気になってしまいました。とはいえ5話6話で一気に持ち直したのでトータルでは満足度割と高し。

カマラがその能力を極力「守ること」「救うこと」に使っていくところが素晴らしい。その対比となっているカムラン、力を制御しきれないという面も有りますが、そりゃあ問答無用でしょっ引かれるは、いきなりドローン攻撃されるは(あのドローン、スタークインダストリー製のやつの応用?)銃をずらっと向けられて脅されるは、で当然怒りをぶつけたくもなろうってもんです。そこを全力で止めにかかってダメージコントロールの局員をも守ろうとするカマラはまさしく「誰かに敵とみなされても、相手が敵とは限らない」を行動で示すことで彼女がスーパーヒーローとなったことを証明して見せたのでした。

今後はキャロルだけでなく、X-MENも絡んで来そうな雰囲気なのでそれに託けて昔読んだコミックの中で印象に残った恰好良い台詞を紹介して締めたいと思います。

「彼らはX-MEN 、彼らを滅ぼそうとする世界を救う者たち」
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