珍しい平安中期の長編ドラマとして、しっかりと作られていた。歴史に詳しくない視聴者としても十分に楽しめた。
藤原頼通と藤原実資の絡みが好きだ。藤原実資を演じるロバート秋山も、まさにハマり役だった。藤原道長やその親族の道隆、道兼、道綱、兼家も、どれもベストチョイスだったと思う。矢を射掛けられるあの天皇や清少納言、そして后(三人だがそう呼んでいいのかは分からない)も含めて、役者の選択と彼らのキャラクターを生かす脚本がとても良かった。
主役も抜群にハマっていた。
ただ、これは役者の力量なのか、作品の力なのかは分からないが、キャラクターとしての個性がしっかりしているにもかかわらず、毎週見ていると主人公は綺麗に溶け込んで自然体で透明感があった。
うまく言えないが、一人称視点のゲームで主人公キャラが画面に映らないような感覚に近い。自然体の演技が良く、自分の中にスッと溶け込んで透明になるような役者と演技だった。そのおかげで、彼女に絡む周囲のキャラクターたちがより引き立っていたと感じる。回りを活かす役者・主人公だった。
あと、大河ドラマでありがちな「オリキャラが増えてダレる」展開もなく、テンポよく舞台道具として処理してくれた(すぐ退場してくれた)。
一つだけ、音楽に関しては個人的に合わなかった。
平安時代を題材にした大河ドラマという堅いイメージをポップなクラシックやロック、ジャズで崩し、見やすくする意図は分かるし、支持する。
が、いかんせん音楽が安っぽく感じてしまった。
チープにもいろいろあるが、これは自分には受け付けない類の薄っぺらいチープさだった。もっと良いものを作れたのではないかと思う。
ただ、清少納言が登場する時の、メフテル風の軍楽隊のような音楽は面白くて大好きだった。OP曲も最後には好きになっていた(OP映像も)。
と、気になる点をワガママに挙げたが、とにかく平安ということ自体珍しい題材であり、それを含めて面白い作品だった。
そして、最終話はきれいでしっかりと締めてよかった。
更科日記の人出してくれたの嬉しい。
2024-12 NHK リアルタイム視聴