これはおもしろかった。全ミステリーファンに推奨。
実はこのアンソニー・ホロヴィッツの原作本、発売当初に買ってたんだけど、映画見るのに忙しく積み本になってるうちにドラマ化されちゃったんで、ドラマで先に鑑賞。
人気ミステリー作家アラン・コンウェイが、最新作『カササギ殺人事件』を上梓したその直後に死亡。自宅屋上からの転落死で、当初警察は自殺・事故の線と断定する。
担当編集のスーザンは死の直前に受け取った原稿に最終章がないことに気付き、アランの周辺を捜索することに。
すると、アランの周囲に『カササギ殺人事件』の内容とリンクするエピソードが次々と出てくる。現実と小説の世界が重なり、アランの死の真相と、小説の結末とに関連性があるのではないかと、スーザンは謎を追う。
作品は小説『カササギ殺人事件』の世界と、現実のアランの死の捜査とが並行して描かれるが、この2つの世界が入れ替わるように描かれる演出がとってもオシャレでスマート。
小説の世界では主人公は名探偵アティカス・ピュント。事件の捜査が一息ついたタイミングで街角を車が通り過ぎると、その車のドライバーが現実の世界の主人公スーザンであったり、自然と、それでいてわかりにくくなく、2つの世界が入れ替わる。
事件のヒントとしてスーザンは小説を読み続けるうちに、次第にスーザンの脳内のアティカス・ピュントが映像としてもスーザンの隣に現れ、2人で事件を解いていく演出は粋で素晴らしい。
ドラマは吹替版だったから翻訳された本と同じ立ち位置であるとして、英語のアナグラムの謎を踏まえた上で翻訳するのって大変だったろうなぁ。
アンソニー・ホロヴィッツ、すごいや。原作もちゃんと読もう。続編も読みたくなった。