Aya

アンナ ディレクターズカット版のAyaのレビュー・感想・評価

3.9
通常版とディレクターズカット版が存在しますが、どうせ見るならということで監督こだわりのディレクターズカット版を視聴。


家は貧乏だけれど美人で賢く育ってきたユミ(後にアンナに改名)は、ある事件をきっかけに人生の歯車が狂いだし、その後は自身を嘘で塗り固めていくことになります。

この主人公アンナをスジちゃんが演じているんですが、今まで見てきたドラマから、明るくて元気いっぱい!正義感に溢れてる!ってイメージだったので、今作の「笑顔なし」「生気なし」という役柄がとても新鮮に感じられました。

演出やカメラワークに関しては、揉めただけあって、監督のこだわりと思える箇所が随所に見られました。中でも印象的だったのは、足元を見せるカットが多く入れられていたこと。

学位がすべて、お金がすべてという価値観の中、足元がその人のステータスを表しているんでしょうか。アンナの足元はピカピカのハイヒール。秘書の足元はくたびれて少し擦り切れたローヒール…という感じで、たびたび足元がアップで映し出されます。

でも、アンナがどんなに高価で良い靴を履いていようが少しも幸せそうに見えないところが、なんとも複雑な気持ちにさせられました。ドラマのBGMとして時々流れるキラキラ星も不協和音になっていたりするので、聞くたびにゾワゾワ…

全体的に暗い内容ですが、ラストは予想していたよりもすっきり!余韻を残すような終わり方をしているので、その後のアンナがどうなるのかも見てみたくなりました。
Aya

Aya