ぱーでんねん

エルピス—希望、あるいは災い—のぱーでんねんのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

1話
「誰も自分たちが報道したことの責任なんて振り返りたくないんだよ。だから報道って必要以上に忙しい、忙しいって時間ないふりして。」

報道なんて何が面白いか分からないって思ってるけど、そんな時にこれ見せられたらなぁ、、。
官邸キャップかっけぇなぁ。

2話
「君ってさ、いいこと言えば言うほど嘘っぽいよね。口先だけでしか声出してないでしょ。人が嘘ついてるときの声と本当のこと言ってるときの声って変わるんだよ。だから私たちはまず発生の練習をするの。」

「私はあの写真のせいで世間からダメになったみたいだと思われてますけど、そのずっと前からダメになってたんです。ダメになってたからあの写真を撮られたし、番組を降ろされた。」

5話
「好きな女とうまいもん食いたい。
じゃなきゃ、バカみたいにしんどい思いして働いてる意味なくね?」

7話
「この人は大事なことを絶対に言葉にしない。ただサインだけを送ってくる。サインはそれを読み取るものに呪いをかける。問い返しを封じて疑問の渦に迷わせる。」

自販機の前で話すシーンの言葉の重みがえぐかった。
斉藤には政治の素質がありすぎるから、元は嫌ってた真実を捻じ曲げても副大臣に媚びるようになった。それは溢れ出る才能。
今回ニュース8に出れば浅川は、副大臣が隠したかった事件を担当していたことが明るみになり、その彼氏である斎藤は浅川か大臣かを選ばざるを得なくなる。
そこで出演を変わろうかと打診してきた上司村井。
このシーンえぐい。
「この事件は今のわたしそのものなので。押し流されるなら、それでいい。」

斎藤から振られるフリはありながらも、
ニュース8の部分がすごくあっさり終わった。どこまで放送してそれがどこまでの反響がありそうなのかも言及せずに。
その分、フライデーボンボンの最終回打ち上げでのカラオケ15の夜と贈る言葉が異様に長かった。その反響はカラオケでの涙や曲の意味から想像で感じて持って欲しいという狙いだろうか。


9話
「野望」「正義」
それだけで突き通せるような、突破力がほしい

「権力は瞬殺しかない。一撃で倒さないと」

こんな小さなところにいて、野望を抱くことはないし、正義を貫いて何かを暴くなんてことはない。だから村井さんのような熱い野望が羨ましくなった。

10話
「緊張感とプライドで光り輝いているスタジオが好きだった。」

「自分の仕事をちゃんとやりたいだけ。なんの罪のない人が犠牲になるの見たくないだけ。」

信じ合えることが希望。

「そんな人間が切っていいカードじゃない」

「知らせないというカードを切っている人はその人はその責任を負えるつもりで切っているんでしょうか。」

すっげぇ作品だ。どっかのネットニュースには、業界評価は高い割に視聴率が悪いと酷評されてた。でも同業だから分かる。こんなにも裏までちゃんとこだわってる作品はすごい。ちらっと見せた速報のニュースの共同のページとか、、。
こんなすっげぇカードを集めることは自分には一生かかってもできないだろう。でも、そんなカードが集めればドカンと日本中に影響を与えちゃうテレビの真ん中で輝いていたい。テレビという夢をずっと見続けてたい。また5年後みたいな、これ。