ひゅうどんこ

両刃の斧のひゅうどんこのレビュー・感想・評価

両刃の斧(2022年製作のドラマ)
3.8
 実は、顔が苦手/声が苦手な演者が何人もいらっしゃる。。

主演の1人柴田恭兵にしても、どーも苦手で、ど真ん中世代にも関わらずあぶデカも一切見なかったし📺。

。。にも拘らずどうしたことか、いい作品だった(第1話と最終話しか観てないけどね)。


 原作者 大門剛明の作品には、司法や警察関連を扱ったものが多いようだ。
彼が大学で専攻したのは教育学であったが、その母校のHPを覗くと、教員スキルの養成はもとより、そもそもの人の行動や心理の分析を、資料プラス自らの手と足で集め考えることに重きを置いているとのこと。

なるほど、その裏付けの重みが小説に留まらず、映像作品にも見られるわけなんだね。


 本作、非常に重たい。

人は予期せずして他者を傷つける。
刃を振り下ろす者、振り下ろされる者、振り上げた刃の後ろにいる者、その真実を明かされる者、、刃物じゃなく言葉だって、関係者の誰もが無傷でいられることのほうが稀かもしれない。

それでも人は、生き続けなければならない。
或いは、死に向かって歩き続けなければならない。

正義に従うのか愛に従うのか、それとも自らの信念に従うのか、社会の決まり事だけでははかれないことは多い。

その答えは正解ではないのかもしれない、けれど他者を尊重し理解しようとする気持ちを持つことが、正義や愛に近づく足がかりであると思う。


 高岡早紀繋がりというだけで手にとってみたけど、最初も最後も良かったので、第2〜5話もぼちぼち観ていきます💁