何気なく観始めて、結局、一気に観てしまった。
サスペンスものとして、1人ずつ順繰りに「この人が?なの?ということは?」となる構成はアルアルではあるのだけど、背景やそれぞれの事情がきれいに織り込まれているので、単調にはなることなく、最後までぐいぐい運んでいくし、結末は、なんと・・という驚きも用意されている。
愛のある思いやりや温かみがあるからこそ、切なく哀しくやるせない話、を、やっぱり人を思う気持ち、で、希望を残してくれる。
何より、
柴田恭兵さんの迫真の演技を見るだけでも、じゅーーーーーーぶんに価値がある。圧巻。
2度、感情の吐露があるのだけど、2度とも、完全にもっていかれてしまって、涙が止まらなくなった。
井浦さんも、下手するとキャラ振れしそうな難しいところ、違和感なく、その場に存在しておられて。ある意味、ザ・普通のヤツ、の、苦悩をもって、見ている側の「なんで?なんで?」に並走してくれる。
井浦さんの受けがあって、柴田さんがより際立つような。とても気持ちいい競演塩梅でした。
あと、坂東龍汰くんも、いい。彼は、いい作品に、いいポジションで出ていて、何気にカメレオン感があるので、作品をトラッキングしたい役者さん。
他の役者さんも、何気に贅沢だし、とても良かったです。
全体的に、丁寧で無駄がなく、長さもちょうどよく。
やりすぎてなくて、ちょーどいい。張り切り過ぎてない、はしゃぎ過ぎてない。
さすが老舗WOWOW、こなれてる。
こういうのを堪能できちゃうってーのは、自分も年とったからか。