ごn

霧のごnのレビュー・感想・評価

(2023年製作のドラマ)
3.0
面白い面白くないの判断がムズカシイ。

インド映画は観たことあるけど、あの感じとは全然違う。歌わないし踊らないし、ボリウッド感ゼロ。
暗いし渋いし、あえて言えばインド版社会派ハードボイルドか。

登場人物が多く、相関関係も複雑で、見慣れてないのもあって、誰が誰だか判別つかずで、それに脳のキャパを割いてると本筋から注意がそれてしまう。

インドの文化や社会の全部がこうではないとは思うが、なかなかの異文化人類学的な学びはある。
そっか、イギリスの植民地だった名残がまだまだあるんやな、とか。
超絶家父長制だし、ゆえに男尊女卑がえぐいし、かと思えば女性警察官もなかなかに暴力的だし、同性愛への偏見を超えた嫌悪もあからさまだし、女性が社会に出るには国外脱出しかなく、その手段が外国籍や海外在住男性と愛なくしても結婚するしかなかったり、ドラッグもゴリゴリだわ、権力者の癒着も普通にあるわ、と、社会問題てんこ盛りの大盛りで、これまたそっちに気にとられてると本筋から注意力がそれちゃう…。

そういう頭を邪魔する要素を徹底的に排除すると、よく考えられた脚本だなー、とも思う。
謎めいた事件に見えて、実はとてもシンプルで。
人が死んでるので些細とは言ってはいけないけども、なんか、パッチワークのよな感じ。一つ一つの事情はとてもシンプルでちっぽけなことで、別々の粒だったのに、狭い田舎ゆえか、それがたまたま縫い合わさってしまったみたいな感じ。

なので、インドのドラマを見慣れていたら、もっと本筋に集中できて面白いって思えたかもなー、と。

世界は広いなーまだまだ知らないことだらけだなー、ってなった。

主人公の部下の女性警官がダイナーで頼んでた、ヘーゼルナッツラテが量が多くて美味しそうだった。
ごn

ごn