ごn

Bodies/ボディーズのごnのレビュー・感想・評価

Bodies/ボディーズ(2023年製作のドラマ)
3.8
意外と良かった・・。

いわゆる時空またぐ系なので、ありきたりなやつかなと思ってみていた。
4つの時空(時代)をまたぐので、あっちいったりこっちいったりするが、どこぞの国の今の民放ドラマ(時代1つだけどのONEDAY)と比較するのが失礼なぐらい圧倒的に観やすく、ガチャってはいない。

各時代、きちんと描いている(美術、衣装、CG、含めて、とてもよく工夫されて違いを出している)。きちんとお金を使っている。

とはいえ絵面は全て既視感があるし、ストーリーもある種の時空もので、バックトゥーザフューチャーはじめ過去にもたくさんあるけども、無限ループ(輪廻転生的なものが、精神世界というよりも、人間の欲にまみれた俗っぽい、かつ、科学的な解釈になっててオモロイ)ものって意外となかったかも、など、着眼点が今までに意外となかったパターンをついてきた、みたいなところもあって、好奇心をもってきちんと観られた。

早い段階で構造はわかってしまうので、ダレそうにもなるんだけど「で、どう落とし前をつけるんだろう」への興味が勝つし、ダレても、とにかく「最終話」を観て欲しい。
気持ちのいいバタフライ・エフェクトが描かれている。
とにかく「最終話」がいい。

KNOW YOU ARE LOVEDが主テーマなのだろうとは思うけども、
個人的には、
「自由意志なんてないんだ」という定義(言うてみれば、意志なんてものはなく、全て遺伝物質的なもの×外的環境依存エフェクトで定められているんだよという感覚)に対して、最後のバタフライ・エフェクトで、いや、自由意志はちょっとある、し、そのちょっと、が、醍醐味であって、人間なんて歴史を繰り返すだけ、つまりあたかも同じところをぐるぐるまわってる無限ループかのような成長のない愚鈍な生物に見えるけども、その「ちょっと」ゆえに、「ちょっと」は過去に対して変化のある(プラスにもマイナスにも)歴史を刻んでいるから、我らは無限ループにならずに済んでいる、ように感じられているのかもしれん、と、思ったりもした。
「ちょっと」が大事。
その「ちょっと」とは、変化・変革への勇気という意志であって、それが、一人ひとりの人生における唯一の善行・覚悟みたいなものだったりすると、素敵だね。みたいな。

っていうふうに捉えたいと思った。

ホワイトマン(ワイスマン)が、粋でかっこよかった。かっけー。レオンかよ、みたいな。

ラストのラストが何を意味しているのか。「ん?どういうこと?どした?なんでだ?ってことは?ん?」みたいな感じで、色々想像して余韻にもひたれる。

実は期待してなかっただけに、思いのほか、観てよかったドラマ。
ごn

ごn