なんと言ったらいいのか…。
3人が3人でいる姿が愛おしかった。
だからこそ、ラストシーンがつらすぎた。
永慈の気持ちを思うと、つらい。
本当に愛しているのはマッキーのことで、今もその想いは変わっていないのに…。
優しいから、美枝子や娘の前では決して泣き顔は見せないと思う。
でも、心は?
あんな痛みを抱えたまま、人は生きていけるのだろうか。
永慈とマッキーが2人でいられるために、子どもを産むことを決めた美枝子。
産むだけだと言っていたけど、結局は夫婦になってしまった。
マッキーが裏切られたように感じたのも、当然だと思う。
美枝子が、もっときちんと2人が2人でいられるように動くべきだった。
永慈とマッキーが変わらずにいられるように。
恋愛できない女の子と、ゲイの青年と、
その青年の恋人になった男の子。
嫉妬の入り込む余地のない、完璧なバランスで保たれていた3人の関係。
それが崩れていくのが、悲しかった。
3人を演じた俳優陣はみな素晴らしかったけれど、中でも青木柚の存在感は群を抜いていたと思う。
つかみどころがなくて、でも人懐っこくて、気づけば周りの人誰もが彼を好きになってしまう。
そんなマッキーというキャラクターを、完璧に体現していた。
「ミナマタ」でも登場シーンは短いながらも深い印象を残していたし、これからが楽しみな若手だと思う。
エンドロールの曲の使い方なども洒落ていて、新しい感覚を感じられるドラマだった。
しばらく余韻を引きずりそう。