このレビューはネタバレを含みます
わたしの個人的MVPは篠原涼子演じる想のお母さん！愛する息子のためになんでもしてあげたいという気持ちとそれ故に空回ってしまう描写がなんか自分のお母さんと重なって(笑)すごく愛しかった。代わってあげたくても代われないし、家族は本当に辛い。
あとは、夏帆演じる奈々ちゃん！ピュアピュアに見えていた奈々ちゃんが実はリュックのチャックをわざと開けていたという小悪魔な一面を覗かせたところにグッときた！耳が聞こえる人も聞こえない人も同じように悩むし、恋をするし、ずるいことだってするんだって、奈々ちゃんの描写でスッと入ってきた感じがした✨
ここから先は批判的な内容になってしまうので、本作が好きな方はここまでで……🥺🥺
残念ながら、純粋な心が失われてしまったわたしにはこの作品はそこまで刺さりませんでした…涙
たしかに湊斗は本当に本当に優しい男の子なので幸せになって！！とは思いますが、彼の行動がイマイチわたしにはピンと来なかった。別れを切り出したのは自分なのに、わざわざ100均で買った安いゴムの忘れ物のことを電話で紬に伝えるのも(忘れ物は建前だとしても)よくわからないし、湊斗語録(「パンダ 落ちるで検索して待ってて」
「飲んだらないよ」等)も「紬を幸せにし隊」というグループラインも、脚本家の方がとてもこだわって考えた台詞や言葉であることはわかるのですが…わたしには…………すみません…😭😭😭😭
あとは想のような中途失聴の方で手話を使う方って実際にはほとんどいなくて、たしか日本では全体の2割に満たなかったと思う。手話ってすごい難しいから、紬や想の家族みたいにあんな短期間のうちに手話であそこまで高度な会話ができるようになるっていうのは現実的にはなかなか厳しいし、もっと想や紬が手話に悪戦苦闘する姿を描いてもいいんじゃないかな？と思った。あとは想は「聞こえない」ことをとても悲しく思っていたのに、作中で人工内耳のお話が出なかったのも個人的にはなんでなんだろうな〜って思って見てた(出てたらわたしが見逃しただけですすみません🙇🏻♀️)。もちろん人工内耳が全てではないし、聞こえないこと＝fixしなければならないことでもないし、付けない選択肢をする方もいるんだけど、たぶん今日本で中途失聴になったらほぼ100%の確率で人工内耳のお話がお医者さんから出ると思うから少し気になった。あと想の中途失聴は遺伝性って言ってたけど、血縁の中で中途失聴になった人がいたのかな。
わたしは自分のお仕事が医療に関わるものだから、どうしても「疾患」と呼ばれる事柄をテーマにするならきちんとした情報を入れてほしいなあと思ってしまうところがあって、そこがわたしとしてはきちんと描かれていないようにかんじたので、わたしには想の「中途失聴」は単に物語を切なくするための要素として取り入れただけのように映ってしまったのが正直なところでした。でもたぶんわたしがこのドラマの見方を誤っているのだと思います🙇🏻♀️すみません……。
